400年続く無形民俗文化財…水中綱引き、豊漁願う 大綱を豪快に引きちぎる 福井県美浜町
拡大する冷たい水の中で大綱と格闘する男衆=1月18日、福井県美浜町日向
福井県美浜町日向で400年近く続くとされる国選択無形民俗文化財の水中綱引きが1月18日、行われた。鉢巻き姿の男衆が運河に飛び込んで大綱を豪快に引きちぎり、1年の海の安全と豊漁を祈った。
水中綱引きは、1635年に小浜藩主の酒井忠勝が日向湖と若狭湾を結ぶ運河を開削し、完成を祝ったのが始まりとされる。また、運河に現れた大蛇を退治しようと大綱を張った故事に基づくとの説もある。
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この日は午前6時に近くの稲荷神社に男衆が集まり、3時間ほどかけて長さ約40メートル、太さ約15センチの大綱を編み上げた。午後2時過ぎ、暖かな日が差す中、赤や白、黄色の鉢巻きに短パン姿の19人の男衆が大きな声で気合を入れながら、日向橋から運河に飛び込んでいった。両岸に分かれ「よいしょ」「そーれ」などと息を合わせ、10分ほどで縄を引きちぎった。
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橋の上や両岸に集まった多くの見物客は、漁師町の熱気あふれる年始めの行事に見入り、綱がちぎれると大きな拍手で男衆をたたえた。日向青年会の会長(28)は「これが終わって、新しい年が始まった気分になる。今年も魚がたくさん捕れるいい年になるはず」とすがすがしい表情で話した。