シューベルト「魔王」を徹底解説|歌詞・登場人物・テスト対策ポイント
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中学音楽で学習するシューベルト作曲「魔王」について、シューベルトの経歴、作詞者ゲーテについて、「リート」とは何か?「魔王」の演奏形態や詩のストーリーと登場人物など、テストで重要になるポイントをわかりやすく解説するよ。
目次目次
- 基本情報
- シューベルトについて
- ゲーテについて
- 「リート」と演奏形態について
- ストーリーと日本語歌詞
- 登場人物と特徴
- 使われている工夫
- テスト対策ポイントまとめ
シューベルト「魔王」基本情報
ドイツ語タイトルErlkönig(エルケーニヒ)調ト短調(原曲)作曲者シューベルト作詞者ゲーテ作曲された年1815年時代ロマン派曲の種類リート演奏形態ピアノ(伴奏)と独唱「魔王」の曲を実際に聴いて確認しよう。
「魔王」の作曲者「シューベルト」について
くまごろうシューベルトの肖像画を選ぶ問題が出ることもあるので、良く確認しておこう。名前フランツ・シューベルトFranz Schubert国と都市オーストリアのウィーン郊外生没年1797~1828活躍した音楽的時代古典派後期~ロマン派初期別名歌曲の王※600曲以上のドイツ語歌曲を作曲代表作野ばら、ます、未完成交響曲、アヴェ・マリアなどシューベルトが生まれたのは、オーストリアのウィーン郊外。シューベルトは15歳ころから作曲を始めたよ。「魔王」を作曲したのは18歳のときなんだ。亡くなった31歳までに、なんと600曲以上のドイツ語歌曲を作曲したんだ。そのため、「歌曲の王」と称されているよ。他の代表作は、「野ばら」や「ます」「未完成交響曲」などがあるよ。どちらも、聴いてみると「この曲知ってる!」となるはず。
↓「野ばら」
↓「ます」
シューベルトが活躍した音楽的時代は、古典派の後期からロマン派の初期ころ。古典派に活躍していたベートーヴェンを尊敬していたことでも有名だよ。音楽のテストでは、作曲者の名前はもちろん、生まれた国と都市、代表作が問題によく出るポイント。シューベルトの場合は、「歌曲の王」と称されているとことも必ず覚えておこう。
「魔王」の作詞者「ゲーテ」について
「魔王」の詩を作ったのは、18世紀後半から19世紀にかけて活躍したドイツの詩人ゲーテ。ゲーテが生まれたのはドイツのフランクフルトだよ。ゲーテが「魔王」の詩を作ったきっかけは、「妖精の一撃」というデンマークの民謡。馬に乗った男性が、森の中で妖精王の娘に呪いをかけられて死んでしまうという内容のお話なんだ。この「妖精の一撃」がドイツ語に翻訳されて、それを読んだゲーテが「魔王」の詩を思いついたんだ。ゲーテの詩に感動したシューベルトが、曲をつけたんだね。
たろうもとは妖精だったの?それがどうして魔王になったの?実は、「妖精の一撃」というタイトルがドイツ語に翻訳されたときに、間違って「妖精」を「ハンノキ(木の名前)」と訳してしまったと言われているんだ。※誤訳ではなく、本当は違う目的があったなど、色々な説があるよ。ドイツ語のタイトルの「エルケーニヒ」は、「ハンノキの王」という意味になるんだね。「ハンノキの王」は森に住む樹木の精霊の王様で、死や不吉を象徴する存在として書かれているよ。この「ハンノキの王」が、日本語では「魔王」と訳されたというわけだね。
曲の種類「リート」とは?「魔王」の演奏形態と使われる楽器
曲の種類「リート」についてシューベルトの「魔王」の曲の種類は「リート」。「リート」とは、「歌曲」という意味のドイツ語なんだ。
くまごろうシューベルトの「魔王」のテストでは、「リート」という言葉は必ず問題に出ると言ってもいいくらいなので、絶対に覚えよう。「魔王」の演奏形態と使われる楽器「魔王」の演奏形態は、独唱とピアノ伴奏。「独唱」なので、歌う人は1人だけだよ。「魔王」には、魔王や父、息子と語り手という4つの役が登場するけれど、1人の人が4つの役を全部歌うんだ。ここがポイントだよ。伴奏はピアノだけで、オーケストラなどは登場しないので注意しよう。
シューベルト「魔王」のストーリーと日本語歌詞
「魔王」のストーリー魔王のストーリー
嵐の夜に、息子を連れた父が馬を走らせている。そこに魔王があらわれ、息子が父に恐怖を訴えるが、父には魔王の姿が見えず、そのまま馬を走らせ続ける。家にたどり着いた時には、息子は亡くなってしまっていた…。
「魔王」の日本語歌詞「魔王」の登場人物は「語り手・父・息子・魔王」の4人。誰がどんなセリフをいうのか、把握しておこう。
登場人物歌詞語り手風の夜に 馬を駆かり 駆かけりゆくものあり腕にわらべおびゆるを しっかとばかり抱けり※わらべおびゆるをしっかとばかり抱けり=子供を抱いて父ぼうや なぜ 顔かくすか息子お父さん そこに見えないの 魔王がいる こわいよ父ぼうや それは さぎりじゃ※さぎり=霧魔王かわいい ぼうや おいでよ 面白いあそびをしよう川岸に花咲き 綺麗なおべべが たんとある※おべべ=洋服たんとある=たくさんある息子お父さん お父さん 聞こえないの 魔王が何か言うよ父なに あれは 枯葉のざわめきじゃ魔王ぼうや 一緒においでよ 用意はとうにできてる娘と踊ってお遊びよ 歌っておねんねも さしたげるいいところじゃよ さあおいで※おねんね=ねることさしたげる=させてあげる息子お父さん お父さん それそこに 魔王の娘が父ぼうや ぼうや ああそれは 枯れた柳の幹じゃ魔王かわいや いいこじゃのう ぼうや じたばたしても さらってくぞ息子お父さん お父さん 魔王が今 ぼうやをつかんで連れてゆく語り手父も心おののきつ 喘あえぐその子を抱きしめ辛くも宿につきしが 子はすでに息絶いきたえぬ息子が伝える内容について把握しよう息子は、物語の中で4回、父に魔王がいることを伝えようとするよ。
息子が伝える4つの内容を順番にすると?
- 魔王がいることを、「お父さん、そこに見えないの?」と伝える
- 魔王の声がするのに、「お父さん、聞こえないの?」と伝える
- 魔王の娘が出てきて、「お父さん、それそこに魔王の娘がいるよ」と伝える
- 魔王が腕を掴んできたので、「お父さん、魔王が今坊やをつかんで連れてゆく」と伝える
シューベルト「魔王」の登場人物と特徴
シューベルト作曲「魔王」に登場する人物は、「父」「息子」「魔王」「語り手」の四人だよ。
「語り手」とは「語り手」とは、「物語の説明をする人」のことだよ。「魔王」では、語り手は曲の最初と最後だけに登場するんだ。最初では、「嵐の夜に父が息子を連れて馬を走らせている」という内容を伝えて、最後には、「息子はすでに息絶えていた」という内容を伝えているよ。
4つの役それぞれの歌い方「魔王」は独唱なので、歌う人は1人だよね。ということは、歌う人は「魔王」「父」「息子」「語り手」の4つの登場人物を1人で歌わなくてはいけないんだ。なので、声のトーンを変えて、4つの役を演じ分けるんだよ。
くまごろうそれぞれの役の歌い方について、テストで出ることがあるので把握しておこう登場人物歌い方語り手物語の最初では、声の調子を変えることなく、たんたんと歌う。最後に息子が亡くなってしまったことを伝える部分では、激しく歌う。息子魔王が現れて恐怖を感じると、だんだんと声が高くなる。父息子を落ち着かせるため、低い声で歌う魔王最初は優しく、だんだんと脅すように歌う「魔王」で使われている工夫について
「息子」の旋律(メロディー)の変化「魔王」のストーリーの中では、どんどん自分に近づいてくる魔王に対して、「息子」は恐怖を感じてパニック状態になっていくよね。そんな「息子」の恐怖を表現するために、歌い手は「声のトーンを高くしていくように歌う」のだけれど、実は息子の旋律(メロディー)自体も「ド→レ→♭ミ→ファ」と、だんだんと高くなっていくように作曲されているんだ。
- 1つ目の息子のセリフ部分:「ド」から歌い出す
- 2つ目の息子のセリフ部分:「レ」から歌いだす
- 3つ目の息子のセリフ部分:「♭ミ」から歌いだす
- 4つ目の息子のセリフ部分:「ファ」から歌いだす
「魔王」の特徴のひとつである「タタタ タタタ タタタ タタタ」というピアノ伴奏。これは、馬が走る様子を表現しているんだ。
この「タタタ」という部分は、「3連符(さんれんぷ)」になっているよ。3連符とは、1つの音符の長さを「3つに分けて連続させている」ものなんだ。
魔王で登場する3連符は、「四分音符」を3つの八分音符に分けているよ。
音を下降させて不気味さを表現している「魔王」のピアノ伴奏にある「♪ソラシドレミ ♪レ ♪シ ♪ソ」という部分では、音が連続して上がっていって、また落ちていく(下降する)よね。
これは、暗い夜の嵐の中、風が吹きすさぶ「不気味な様子」を表しているんだ。
ピアノ伴奏の強弱についてピアノ伴奏の強弱は、物語の様子と一体になっているんだ。物語の初めでは、語り手は「たんたんと」伝えるよね。なので、ピアノの伴奏も「とても弱く」演奏されるんだ。この「とても弱く」弾くことを伝えるために、楽譜には「pp(ピアニッシモ)」という音楽記号が使われているよ。
魔王が息子を誘惑するときも、初めはとても優しく歌うよね。なので、ピアノ伴奏はさらにとても弱く演奏されるよ。「さらにとても弱く」弾くことを伝えるために、楽譜には「ppp(ピアニッシッシモ)」という音楽記号が使われるよ。ピアノ伴奏は、物語のシーンや登場人物のセリフに合わせて強弱が変わるということをしっかりとおさえておこう。
くまごろう「ピアニッシモ」の記号の意味がテストで出ることがあるので、覚えておこう。シューベルト「魔王」テスト対策ポイントまとめ
シューベルト「魔王」テスト対策ポイントまとめ
- 作曲者は「歌曲の王」と称されるシューベルト
- シューベルトの代表作は他に「野ばら」と「ます」などがある
- シューベルトが18歳の時に作曲した
- シューベルトが生まれたのはオーストリアのウィーン
- 作詞者はゲーテ
- ゲーテが生まれたのはドイツのフランクフルト
- 曲の種類は「リート」
- 演奏形態は「独唱とピアノ伴奏」
- 語り手・息子・父・魔王が登場する
- 登場人物に合わせて歌い方が変えられている
- 息子の旋律(メロディー)自体がだんだんと高くなっていっている
- 3連符によって馬の走る様子を表現している
- ピアノ伴奏は、物語のシーンや登場人物のセリフに合わせて強弱が変わる
ここまで学習できたら、シューベルト「魔王」のテスト対策練習問題にチャレンジしよう!