レゴでタイプライターを作る猛者、現る。仕組みが「複雑かわいい」
レゴでタイプライターを作る猛者、現る。仕組みが「複雑かわいい」- 2026.02.01 13:00
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- Tom Hawking - Gizmodo US
- [原文]
- ( R.Mitsubori )
2021年、レゴが高級タイプライターセットを発売したのをご存じでしょうか。同社の公式サイトによると、この商品は1950年代にレゴの創業者が実際に使用していた機種を再現したもので、見る人を魅了する美しいデザインが特徴です。
その仕組みは、通常のタイプライターと同じ。ローラーに紙を通し、タイピングしていくと紙を固定しているキャリッジが左側に移動。キーを押すと、レバーが動いて文字をインクリボンに打ち付けます。
こちらの商品、現在は生産終了していますが、レゴ製品再販プラットフォームBricklinkではまだ200ドル以下で購入可能です。
しかし、あくまで「タイプライター風」だった
ただしこちらのタイプライターには、1つだけ欠点がありました。
それは、実際に文字を打つことができないということ。インクリボンにはインクが入っておらず、文字ブロックは普通の2×1レゴブロック。仕組みは見事でしたが、あくまで単なる飾りだったのです。
「本当に文字を打てる」レゴタイプライター完成!?
その上をいくレゴタイプライター製作に乗り出したのが、ユーチューバーのKoenkun Bricks氏。自身のチャンネルで公開した新作動画で、彼は自作のレゴタイプライターの製作過程を詳細に紹介しています。
オリジナルと一番違うのは、このタイプライターは実際に文字を刻むことができること。
ただ、文字が記録されるのは普通の紙ではありません。Bricks氏のタイプライターは、もっとずっと独創的。アルファベットの文字が描かれた1×1の円形レゴタイルを、白いレゴプレートに貼り付けるのです。
レゴならではの工夫が満載
Bricks氏が編み出したマシンが、ルーブ・ゴールドバーグ風(あるいはピタゴラスイッチ風)の複雑な動きでこれを実現している様子は、まさに圧巻。
このタイプライターは1つひとつのキーがレバーと連動して文字をリボンに押し付けるのではありません。キーを押すことで3つの仕掛けが作動するのです。
- 該当の文字ブロックがリリースされ、
- 「紙」を動かすキャリッジが所定の位置に移動し、
- ブロックが「紙」に打刻される。
…という3重構造。
具体的に言うと、まずキーを押すと、装置上部にある、アルファベットブロックを収納した26個の箱から文字ブロックが飛び出て傾斜面を滑り降り、紙の正面にある平らなスペースに収まります。押したキーを離すとときにレバーが解放され、次のブロックが落ちてきて、次に同じ文字を打つ時の準備ができます。
次にキャリッジの移動。こちらはマシン背面の装置が担当。キャリッジには輪ゴムがかけられ、キーを押すごとにキャリッジを押さえていた1×1ブロックが1つずつ外れていき、その分だけ左に移動する仕掛け。
ここまでは文字キーを押すことで作動しますが、3つ目の仕掛けはキーを離した瞬間に作動するのが、実に巧妙なポイント。こちらも輪ゴムの力で、キーを離したときに文字タイルがバチンと紙に打ち付けられるのです(まあ、言葉で説明してもわかりにくいので、是非動画をご覧ください)。
当然ながら、限界もあります。Bricks氏は、スペースブロックを自動的に再装填する仕組みを作ろうと試みましたが、うまくいかずに断念。なので、一行入力するたびに、手動で行替えをしなければなりません。用紙のスクロールも手動です。とはいえ、大きな問題ではありません。
レゴの可能性は尽きない
結局ひとことでいうと、これは実際にタイピングできるレゴタイプライターなのです。Bricks氏は動画の最後に、このレゴタイプライターを実際に使用し、レゴのデザインチームに向けて感動的なメッセージを送っています。
「親愛なるレゴチームへ」から始まる文面は、「あなた方のおもちゃは、私の日々を無限の創造力で満たしてくれます」とつづられています。
そして、そう感じているのは彼だけではありません。レゴは、幾千もの奇想天外な発想を刺激し、実現させ続けています。どうか、レゴが末永く繫栄しますように。