竹内まりや、11年ぶりの全国ツアー閉幕「声が続く限り歌い続けたいと思います」
竹内まりや、11年ぶりの全国ツアー閉幕「声が続く限り歌い続けたいと思います」2025年6月26日 12:00 1262 25 音楽ナタリー編集部
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竹内まりやの全国アリーナツアー「souvenir2025 mariya takeuchi live」が昨日6月25日に行われた神奈川・Kアリーナ横浜公演でフィナーレを迎えた。4月15日の愛知・ポートメッセなごや 第1展示館を皮切りに全国8都市で14公演が行われた今回のツアー。本稿では6月4日に行われた神奈川・横浜アリーナ公演の模様をレポートする。
竹内まりやとは?
1978年、シングル「戻っておいで・私の時間」でデビュー。「September」「不思議なピーチパイ」など次々とヒット作を発表する。山下達郎と結婚後は作詞家、作曲家として「元気を出して」「駅」など多くの作品をほかの歌手に提供する傍ら、1984年に自らもシンガーソングライターとして復帰した。2019年9月には全62曲を収録した3枚組のベストアルバム「Turntable」を発表。オリコン週間アルバムランキング1位を獲得し、「昭和・平成・令和、3時代で1位を獲得した初の女性アーティスト」「女性最年長1位獲得アーティスト」となった。同年12月には「第61回 日本レコード大賞」にて「特別賞」受賞し、「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たす。2024年10月に10年ぶり通算12枚目のオリジナルアルバム「Precious Days」を発表。2025年4月より11年ぶりの全国アリーナツアー「souvenir2025 mariya takeuchi live」を開催する。
竹内まりや(撮影:能美潤一郎)
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ご機嫌なロックンロールナンバーで幕開け
竹内まりや(撮影:能美潤一郎) [高画質で見る]
11年ぶりのツアーということもありチケットの抽選予約に50万通にもおよぶ応募が寄せられたという「souvenir2025 mariya takeuchi live」。開演前の場内にはこの日が来るのを指折り待ち続けてきたであろう多くの観客たちの期待と興奮が渦巻いていた。なお横浜アリーナで竹内がワンマンライブを行うのは今回が初となる。
定刻になると場内に英語のナレーションが鳴り響き、ショーの始まりを華やかに告げる中、バンドメンバーがステージに登場。今回のツアーで竹内のバックを務めるのは、バンドマスターの山下達郎(G, Cho)を筆頭に、鳥山雄司(G)、伊藤広規(B)、小笠原拓海(Dr)、難波弘之(Pf, Key)、柴田俊文(Key)、宮里陽太(Sax)、ハルナ(Cho)、ENA(Cho)、三谷泰弘(Cho)といった鉄壁の布陣だ。ライブはご機嫌なロックンロールナンバー「アンフィシアターの夜」でスタート。山下がイントロでブルージーなギターフレーズを奏でる中、颯爽とステージに現れた竹内は力強い歌声をアリーナいっぱいに響かせた。続けてエレキギターを手にすると美麗なメロディに乗せて「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」を伸びやかに歌い上げる。彼女が大きな影響を受けたThe Beatlesへのオマージュソング「マージービートで唄わせて」の演奏時にはステージ後方のスクリーンに英国・リバプールの風景が映し出された。
RCA時代の楽曲を多彩なアレンジで
「一緒に素敵な時間を過ごしましょう」と観客に呼びかけた竹内は、ハンドマイク片手にステージを上手から下手まで移動し、客席を見渡しながら「Forever Friends」を笑顔で歌い届ける。歌唱後のMCでは、会場である横浜アリーナにまつわる思い出を回想。KinKi Kidsのデビュー直後に同会場で行われたライブを鑑賞した際、アンコール前に流れた「硝子の少年」のインストに乗せて観客が大合唱し、作曲者である山下とともに感動したこと、長年憧れ続けてきたThe Beatlesのギタリスト、ジョージ・ハリスンの来日公演で本人との対面が叶ったことなど、貴重なエピソードが披露された。
昨年10月にリリースした10年ぶりのアルバム「Precious Days」にも収録されているシングル「歌を贈ろう」をしっとりと歌い上げた竹内は、1978~81年に所属していたRCAレコード時代の楽曲を3曲披露。鳥山のギターと宮里のサックスをメインに据えたシンプルかつ洒脱なアレンジで「五線紙」、山下が率いる4声のコーラス隊とともにアカペラのドゥワップスタイルで「リンダ」、都会の夜景をバックにAOR調のスタイリッシュなバンドサウンドで「ブルー・ホライズン」と、多彩なアプローチでそれぞれの楽曲をパフォーマンスして新旧のファンを楽しませた。
マツコ・デラックスにリクエストされた楽曲とは?
竹内まりや(撮影:能美潤一郎) [高画質で見る]
ミディアムバラード「象牙海岸」を歌い終えた竹内は、MCで再び観客とのコミュニケーションを楽しむ。「私のライブに初めて来たという人はいますか?」という自らの問いかけに多くの観客が手を挙げると「めっちゃ多い!」と驚きの表情を浮かべ、会場のあちこちから寄せられる「最高!」「待ってたよ!」「かわいい!」といった熱狂的な声援に手を振りながら「ありがとね」と笑顔で応える。MCで、先行きの見えない不安な時代について触れた彼女は、「こういう暗い時代だからこそ、せめて歌の中では皆さんを元気にしたいなと思っています」とシンガーとしての真摯な思いを口にし、続けて「日本のみなさん、おつかれ生です(笑)」とチャーミングにほほえみ、「元気を出して」を優しく歌い届けた。
寂しげな電話のベルの音で幕を開ける「告白」では、憂いに満ちた竹内の歌声がメランコリックなムードを作り上げる。「火曜サスペンス劇場」の主題歌として1990年9月にシングルリリースされた「告白」。この曲は今までライブで演奏されることはほとんどなかったが、初めてマツコ・デラックスと会った際に、フェイバリットソングが「告白」であることを告げられ、マツコのリクエストを受ける形で今回セットリストに加えられることになったのだという。
自分の音楽を待ってくださっている人たちに会ってみたくてライブをやっている
身の回りにいる“隠れたレジェンド”に捧げるメッセージソング「静かな伝説」の演奏が終わると、ステージ後方のスクリーンに、竹内がこれまでの歩みを振り返る映像が投影される。当時のスタッフに「思い出作りのために」と説得されて作った1stアルバム、理想と現実の間で思い悩むことが多かったというデビュー後の活動、公私ともにパートナーになる山下達郎との出会い、2000年に日本武道館で18年ぶりに行ったワンマンライブで実感したファンの温かさなど、これまでの紆余曲折を慈しむようにして語る竹内。「今まで、あまりライブをやってこなかったんですが」と前置きして、「私は(ほかのアーティストとは)逆で、自分の音楽を届けたいんじゃなくて、自分の音楽を待ってくださっている人がどこかにいるんだということを信じて、その人たちに会ってみたくてライブをやっているんです」と語る竹内の姿を静かに見つめる観客たち。それに続く、「まだまだがんばりたいです」という彼女の力強い言葉に万雷の拍手が響きわたった。
どんな年齢になっても、前向きに進んで行こう
竹内まりや(撮影:能美潤一郎) [高画質で見る]
ライブ後半は、中山美穂と木村拓哉が主演を務めたフジテレビのドラマ「眠れる森」の主題歌「カムフラージュ」でスタート。歌唱後に竹内は、昨年逝去した中山に「色・ホワイトブレンド」を楽曲提供したことなど彼女とのエピソードをしみじみと語った。ミラーボールのきらびやかな光を浴びながら「幸せのものさし」を弾むような歌声で届けた彼女は、「景気のいい曲をやってみましょう!」という言葉を合図に「J-Boy」を歌唱。ドライブ感あふれるロックサウンドに乗せてパワフルな歌声を聞かせた。
世界的なシティポップブームが巻き起こるきっかけとなった楽曲「プラスティック・ラヴ」では、バンドが繰り出すグルーヴィな演奏が会場を揺らす。サビの一節を山下が歌唱して喝采を浴びる一幕もあった。さる3月に70歳の誕生日を迎えたと竹内が語り始めると、客席から拍手が寄せられる。続けて彼女は「どんな年齢になったとしても、その年齢を生きることを面白がって前向きに進んで行こうと。そして、どんな状況に陥ったとしても希望だけは捨てないでいようと。その考え方だけは、この曲を書いた18年前とずっと変わらずにいます」と告げてから、「人生の扉」を1つひとつの言葉を噛みしめるようにして歌唱。観客たちも、それぞれの人生を歌詞に重ね合わせるように、彼女の歌声にじっくりと聴き入っていた。「声が続く限り歌い続けたいと思いますので今後ともよろしくお願いします」という言葉から本編最後に届けられたのは1986年に中森明菜のアルバム「CRIMSON」のために書き下ろし、その後セルフカバーした「駅」。マイナー調の楽曲を切々と歌い上げた竹内は、客席に向けて深く一礼をしてステージをあとにした。
アンコールで夫婦デュエット披露
竹内まりや(撮影:能美潤一郎) [高画質で見る]
盛大な拍手に応えてステージに再び登場した竹内は、最新アルバムに収録されたThe Everly Brothersのカバー「All I Have To Do Is Dream」を山下との夫婦デュエットで披露。みずみずしいサウンドに乗せて美しいハーモニーを響かせた。「20代の頃の曲を聴いてください」という言葉でスタートしたのは1979年発表の3rdシングル「SEPTEMBER」。スクリーンには、この曲を歌唱する20代の頃の竹内が、今現在の彼女とシンクロするように映し出された。続けて届けられたのは、こちらも初期曲である、1980年発表の4thシングル「不思議なピーチパイ」。ウキウキするような軽快なサウンドに観客たちもクラップで応え、ハッピーな雰囲気がアリーナ全体に広がった。バンドメンバーを送り出した竹内は最後に「いのちの歌」を歌唱。「皆さんどうぞお元気で。またいつかお会いしましょう」と客席に手を振り、再び一礼してからステージを後にした。
なお各音楽ストリーミングサービスでは、この公演のセットリストで構成されたプレイリストを公開中。
セットリスト
竹内まりや「souvenir2025 mariya takeuchi live」 2025年6月4日 横浜アリーナ01. アンフィシアターの夜02. 家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)03. マージ―ビートで唄わせて04. Forever Friends05. 歌を贈ろう06. 五線紙07. リンダ08. ブルー・ホライズン09. 象牙海岸10. 元気を出して11. 告白12. 静かな伝説13. カムフラージュ14. 幸せのものさし15. J-Boy16. プラスティック・ラヴ17. 人生の扉18. 駅<アンコール>19. All I Have To Do Is Dream20. SEPTEMBER21. 不思議なピーチパイ22. いのちの歌
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