メキーズ、角田裕毅に託す「極めて重要な役割」― レッドブル、予選の失望は”決勝への布石”か / F1メキシコGP《予選》2025
2025年F1第20戦メキシコGP予選でレッドブルは、マックス・フェルスタッペンが5番手、角田裕毅が11番手(繰り上げ10番手スタート)という、両チャンピオンシップ争いにおいて手痛い結果に終わった。
だが、チーム代表のローラン・メキーズは、予選での不振を認めつつも「決勝重視のアプローチ」を取ったことを示唆。逆襲への静かな闘志を見せるとともに、決勝で角田が「極めて重要な役割」を担うことへの期待を寄せた。
スイートスポットを外した「大きな代償」
メキーズはまず、マシンを最適な状態に仕上げられなかったことを率直に認めた。
「今週末は正直なところ、クルマを”スイートスポット”に収めることができていない。マックスが『思うようにプッシュできていない』と言っているのを聞いただろう。様々なことを試したが、彼本来の走りを引き出せるようなクルマを用意できなかった」
続けて、「これほど競争が激しいと、クルマを最適な状態に入れられない場合、すぐにその代償を払うことになる」と述べ、各車の競争力が拮抗する中、わずかな調整の狂いが結果を左右する現状を指摘した。
現行レギュレーション最終年となる今シーズンのF1は、近年まれに見る接戦が続く。実際、フェルスタッペンはあと0.036秒速ければ2列目を確保できた
一方で、ポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)には、0.484秒と明確な差をつけられた。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
5番手に終わった予選を経てパルクフェルメを歩くマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年10月25日(土) F1メキシコGP(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
予選一発より「決勝ペース重視」という賭け
だが、この不振を”失敗”と断じるのは時期尚早なのかもしれない。メキーズは、決勝を見据えた戦略的な選択であった可能性を示唆する。
「昨夜は主にレースペースの改善に取り組み、FP3でもその点に時間を割いた。それが今日のショートランに影響したのかどうかは、現時点では何ともいえない」とメキーズは語る。
「答えはレースのあとに出るだろう。全てはゲームの一部なんだ」
フェルスタッペンは決勝での巻き返しに”極めて悲観的な見方”を示しているが、チームを率いるメキーズは動じない。
標高約2200メートルのメキシコシティは、空気が薄く、パワーユニットやブレーキ、タイヤに過酷な負担を強いる。もしレッドブルが予選一発の速さよりも、決勝での安定性、いわゆるロングランペースを優先する賭けに出たのだとすれば、その判断が吉と出るか凶と出るかは、日曜の結果がすべてを物語ることになるだろう。
角田に託された「極めて重要な役割」
一方、角田はQ3進出までわずか0.012秒及ばず、11番手に終わる悔しい結果となった。だが、その内容は決して悪くはなかった。
チームメイトのフェルスタッペンが新型フロアを使う中、角田はその差をわずか0.211秒に抑え込んだ。マシンスペックの違いを考慮すれば、その健闘は明らかだ。
メキーズは「ユーキもマックスと同じように十分なグリップが得られず苦戦した」と振り返りつつ、角田は依然としてレースで「極めて重要な役割」を担う可能性があると指摘。「力強いポイント獲得」への期待を寄せた。
レッドブルは現在、フェルスタッペンのタイトル争いだけでなく、メルセデスおよびフェラーリと熾烈なコンストラクターズ2位争いの渦中にある。
直近3戦で16ポイントを積み重ねている角田には、直接的なポイント獲得に加え、戦略的にフェルスタッペンを支援する援護射撃が期待されている。
「間違いなく退屈なレースにはならないだろう」とメキーズは不敵に語る。
「まだ戦いは終わっていない。周囲のライバルは接近しており、ここでは何が起きてもおかしくない」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
ピットウォールから様子を見守るローラン・メキーズ(レッドブル・レーシング代表)、2025年10月25日(土) F1メキシコGP FP3(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
2025年F1メキシコGP予選では、ランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手はシャルル・ルクレール、3番手はルイス・ハミルトンとフェラーリ勢が続く結果となった。
レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
- おすすめ
- F1
- フェルスタッペン
- 角田裕毅
- ホンダ
- レッドブル
- F1メキシコGP
installDesktopホーム画面に追加
notifications更新通知を受け取る notifications更新通知を解除する
関連記事
- 高地メキシコが暴いたピアストリの”弱点”、ノリスに0.6秒差「異例」の裏にスタイル違い―予選8位で首位陥落の正念場へ
- わずか0.012秒の明暗―角田裕毅、悔しさの中にも「良い兆候」Q3届かずもマックスに肉薄
- フェルスタッペン「リタイヤ待ち」決勝に向け早くも白旗気味 ― 初日最速も5番手の衝撃、”迷走”から脱せず
- フェルスタッペン、半レース無駄に減速「なぜ誰も言わなかった?」最強タッグに齟齬
- 怒涛の挽回虚しく中国DNF、理由を明かすフェルスタッペン。一方でF1規則酷評を加速
- レッドブル、上海で迷宮入り「何をしてもダメ」嘆くフェルスタッペン。セットアップ全改修も窮地に/F1中国GP予選