サイクロイドについて覚えておくべきこと
サイクロイドについて覚えておくべきこと- レベル: ★ 入試対策
- 微分
更新 2022/02/13
サイクロイド曲線媒介変数 θ\thetaθ を用いて
x(θ)=a(θ−sinθ)x(\theta)=a(\theta-\sin\theta)x(θ)=a(θ−sinθ) y(θ)=a(1−cosθ)y(\theta)=a(1-\cos\theta)y(θ)=a(1−cosθ)
と表される曲線をサイクロイド(Cycloid)と呼ぶ。
サイクロイドは媒介変数表示される曲線の中で有名なものの1つです。以下,a>0a> 0a>0 とします。
サイクロイド曲線のグラフ
例題1サイクロイド曲線
x(θ)=a(θ−sinθ)x(\theta)=a(\theta-\sin\theta)x(θ)=a(θ−sinθ) y(θ)=a(1−cosθ)y(\theta)=a(1-\cos\theta)y(θ)=a(1−cosθ)
のグラフを 0≤θ≤2π0\leq\theta\leq 2\pi0≤θ≤2π の範囲で描け。
媒介変数表示された曲線のグラフを描くよい練習問題です。サイクロイドのグラフはすぐに描けるようにしておきましょう。
解答-
dx(θ)dθ=a(1−cosθ)≥0\dfrac{dx(\theta)}{d\theta}=a(1-\cos\theta)\geq 0dθdx(θ)=a(1−cosθ)≥0
-
dy(θ)dθ=asinθ\dfrac{dy(\theta)}{d\theta}=a\sin\thetadθdy(θ)=asinθ よって,dy(θ)dθ\dfrac{dy(\theta)}{d\theta}dθdy(θ) は 0<θ<π0 <\theta <\pi0<θ<π では正,π<θ<2π\pi < \theta <2\piπ<θ<2π では負。
つまり,原点からスタートして右上に移動し,(πa,2a)(\pi a,2a)(πa,2a) を通り右下に移動する。これを滑らかな曲線で描くと図のようになる。
円を転がしたときの軌跡
サイクロイドは,円が直線上を転がるときに円周上の1点が動く軌跡です。これは事実として覚えておくとともに,すぐに導けるようになっておきましょう。
方針円が θ\thetaθ だけ転がった時の円周上の点 XXX の座標を θ\thetaθ で表せばよいです。このような問題では座標を表す際に円の中心 BBB を経由するとよいです。
軌跡の導出(0,a)(0,a)(0,a) を中心とする半径 aaa の円周上の点 OOO が動く軌跡を考える。
θ\thetaθ 回転したあと円の中心 BBB は (aθ,a)(a\theta, a)(aθ,a) となる。
また,BXBXBX と xxx 軸の正の向きがなす角は (32π−θ)(\dfrac{3}{2}\pi-\theta)(23π−θ) なので,
BXundefined=(acos(32π−θ),asin(32π−θ))\overrightarrow{BX}=(a\cos(\dfrac{3}{2}\pi-\theta), a\sin(\dfrac{3}{2}\pi-\theta))BX=(acos(23π−θ),asin(23π−θ))
よって,XXX の座標は,
OBundefined+BXundefined=(aθ+acos(32π−θ),a+asin(32π−θ))\overrightarrow{OB}+\overrightarrow{BX}=(a\theta+a\cos(\dfrac{3}{2}\pi-\theta), a+ a\sin(\dfrac{3}{2}\pi-\theta))OB+BX=(aθ+acos(23π−θ),a+asin(23π−θ))
加法定理を用いて変形すると,
- xxx 座標は aθ−asinθa\theta-a\sin\thetaaθ−asinθ
- yyy 座標は a−acosθa-a\cos\thetaa−acosθ
となりサイクロイドの式を得る。
なお,今回は円が直線の上を転がりましたが,円が円の内側を転がる場合はハイポサイクロイドになります。似たような考え方で軌跡を導出できます。→ハイポサイクロイド(特にデルトイド)の式と面積
最速降下曲線(物理的な意味)
サイクロイドは「最速降下曲線」という物理的な意味も持ちます。入試で役に立つ可能性は低いですが,雑学として知っておくとよいでしょう。
つまり,サイクロイドは高さの違う2点 A,BA,BA,B が与えられたときに,「高い方の点 AAA に物体を置き転がしたときに点 BBB にたどりつくまでにかかる時間が最小となる」ような曲線です。
(上記で紹介したサイクロイドの式を xxx 軸に関して折り返したもので,原点が点 AAA に対応しています。)
これは変分法と呼ばれる手法で導出できます。
練習問題
例題2サイクロイド曲線 CCC: x(θ)=a(θ−sinθ)x(\theta)=a(\theta-\sin\theta)x(θ)=a(θ−sinθ) y(θ)=a(1−cosθ)y(\theta)=a(1-\cos\theta)y(θ)=a(1−cosθ)
(0≤θ≤2π)(0\leq\theta\leq 2\pi)(0≤θ≤2π) について,
(1) CCC と xxx 軸で囲まれた部分 DDD の面積を求めよ。 (2) DDD を xxx 軸まわりに回転させてできる立体の体積を求めよ。 (3) CCC の長さを求めよ。
解答(1) 3πa23\pi a^23πa2 (2) 5π2a35\pi^2a^35π2a3 (3) 8a8a8a
計算の詳細はサイクロイド曲線のグラフと面積・体積・長さを参照してください。
変分法は大学に入ってからのお楽しみです。
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この記事の監修者マスオ
東京大学大学院情報理工学系研究科修了/2014年にWebサイト『高校数学の美しい物語』を立ち上げ/著書累計 50,000部突破/「わかりやすいこと」と「ごまかさないこと」の両立を意識している。 →著者情報・書籍一覧を見る
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