完了検査とは|検査内容・申請時期・必要書類【不合格時の対処方法】
完了検査とは|検査内容・申請時期・必要書類【不合格時の対処方法】

完了検査とは|検査内容・申請時期・必要書類【不合格時の対処方法】

  • 完了検査の申請時期は?
  • 検査済証は、どうすれば発行される?
  • 申請書の書き方や必要書類が知りたい。

こんな疑問や要望に答えます。

本記事では、建築基準法における「完了検査」についてわかりやすく解説。

完了検査時の検査内容や「竣工後、何日以内に申請が必要か?」などの疑問をもつ方にとって役立つ記事です。

このサイトは、確認検査機関で審査を担当していた一級建築士が運営。

住宅から特殊建築物まで1000件以上の設計相談を受けた経験をもとに、建築知識をわかりやすくまとめていきます。ご参考までにどうぞ。

Sponsored Links タップできる目次
  1. 完了検査とは
  2. 完了検査の流れ
  3. 完了検査の申請時期
  4. 完了検査の内容
    1. 提出書類および設計図の整合性の確認
    2. 構造および施工の確認
    3. 設備の検査
    4. 敷地および周辺環境の確認
    5. 各種適合性および省エネルギー基準の確認
    6. 法令および条例の適合性
  5. 検査済証の交付
  6. 完了検査前に計画を変更する場合
    1. 軽微な変更
    2. 計画変更
  7. 完了検査Q&A
    1. 完了検査に合格しなかったらどうなる?
    2. 完了検査を受けていないときの罰則は?
    3. 用途変更の確認申請の場合、完了検査はある?
    4. 確認申請時とは異なる機関で完了検査は受けられる?
  8. 「完了検査」について建築基準法を読む
  9. まとめ

完了検査とは

建築基準法における完了検査は、確認申請で提出された図面通りに、建築物が施工されていることを確認する検査です。

建物の安全性と法令遵守を確保するための重要なプロセス。建築主や工事監理者は、適切な対応が求められます。

 

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完了検査の流れ

完了検査のおおまかな流れは以下のとおり。

  1. 指定確認検査機関(または特定行政庁)へ完了検査の予約
  2. 工事完了後に完了検査申請書を提出
  3. 現場検査の実施
  4. 検査済証の交付

 

完了検査の申請時期

完了検査の申請は、工事完了から4日以内に行う必要があります。

申請を受けた建築主事(または指定確認検査機関)は、申請日から7日以内に検査を実施します。

上記の日数は、建築基準法7条(建築主事による完了検査)および、7条の2(指定確認検査機関による完了検査)により定められているため変更できません。

建築工事が完了したら、建築主(建物の所有者)は速やかに完了検査の申請を行いましょう。

関連記事:竣工とは|竣工式・竣工検査・竣工図書について解説【完成との違い】

 

完了検査の内容

検査では、建物が確認申請時の図面通りに建てられているか、建築基準法に適合しているかをチェックします。

主な検査方法は、以下のとおり。

  1. 書類検査
  2. 写真検査
  3. 目視検査

建築基準法による完了検査は詳細で多岐にわたり、建物の安全性、法令適合性を確保するための重要な検査。

施工者や建築主は、事前に検査項目を把握し、準備しておく必要があります。

 

提出書類および設計図の整合性の確認

まず、申請書や関連書類が適切に提出されているかを検査します。

次に、建物が建築確認申請時の図面や書類と整合しているかを目視でチェック。

具体的には、建物の平面図、間取り、ドアや窓の開口部、階段の位置と寸法などが申請内容と一致しているかを確認します。

 

構造および施工の確認

建築物の構造、特に耐火性や消火設備などが設計通りかつ安全であるかを確認します。

見えない部分、たとえば家の骨組みなどについては、施工中の写真や工事監理者、施工者からの報告書などの書類をもとに検査が行われます。

 

設備の検査

電気設備やガス、水道、排煙、消火設備など、住宅に付随する設備についても検査を実施します。

これらの設備が適正に設置され、申請内容に従っていることが求められます。

 

敷地および周辺環境の確認

建築物が立地する敷地およびその周辺の道路状況、高さ、外観なども完了検査の対象です。

周辺道路や外構などが地域の条例や法令に適合していることを確認します。

 

各種適合性および省エネルギー基準の確認

建築物が省エネルギー法やバリアフリー法に適合しているかも重要な検査項目です。

特に延べ面積が300㎡を超える非住宅建築物については、省エネルギー基準と建物の一致を確認します。

関連記事:省エネ適判(適合性判定)とは|対象となる建築物・設計基準を解説

 

法令および条例の適合性

建築基準法および関連する政令、条例に適合しているかを確認し、建物が安全に利用できる状態であることを確かめます。

 

検査済証の交付

完了検査に合格すると、建築主に対して「検査済証」が交付されます。

これにより、建物が建築基準法に適合していることが証明されます。

関連記事:『検査済証』とは|検査済証がないときの対処法・再発行の可否も解説

 

完了検査前に計画を変更する場合

完了検査前に計画を変更したい場合の手続きは、変更内容に応じて、以下のいずれかとなります。

  • 軽微な変更
  • 計画変更

ざっくり言うと、建築基準法施行規則3条の2(軽微な変更)に定められている項目に当てはまれば「軽微な変更」となり、簡易な手続きでOK。

「軽微な変更」に当てはまらない変更はすべて、「計画変更」です。

 

軽微な変更

建築確認申請における「軽微な変更」とは、確認済証が交付された後に、建築基準法に適合することが明らかな設計変更を行うことです。

これに該当する変更は、再度の確認申請が不要となります。

詳しくは、確認申請における『軽微な変更』の判定基準|建築基準法の規則を解説の記事をご確認ください。

 

計画変更

「計画変更」とは、確認済証が交付された後に行う設計内容の変更で、建築基準法施行規則第3条の2における「軽微な変更」に該当しないものを指します。

例えば、建物の構造や用途に大きな変更がある等。

詳しくは、確認申請における『計画変更』とは?【申請の流れと必要書類を解説】の記事をご確認ください。

 

完了検査Q&A

完了検査について、指定確認検査機関へのよくある質問をまとめました。

  1. 完了検査に合格しなかったらどうなる?
  2. 完了検査を受けていないときの罰則は?
  3. 用途変更の確認申請の場合、完了検査はある?
完了検査に合格しなかったらどうなる? Q. 完了検査に合格しなかったらどうなる? A. 完了検査に合格しなかった場合は、検査を実施した指定確認検査機関(または建築主事)に対して、「追加説明書」の提出が必要です。

主な流れは以下のとおり。

1 不合格通知の受領 指定確認検査機関(または建築主事)から「検査済証を交付できない旨の通知書」が建築主へ交付されます。 2 是正措置の実施 指摘された違法箇所を改善するための是正措置を行います。 3 追加説明書の提出 是正措置を行った後、建築基準関係規定に適合していることを説明する書類(追加説明書)を提出します。 4 再検査の申請 是正措置が完了したら、再度完了検査を受けるための申請を行います。 5 再検査の実施 再検査を受け、建築基準関係規定に適合していることが確認されれば、検査済証が交付されます。

 

完了検査を受けていないときの罰則は? Q. 完了検査を受けていないときの罰則は? A. 完了検査を受けない場合、建築基準法違反となり、罰則が科される可能性があります。また、建築士法に基づき、設計者や監理者の免許が停止・取り消しされることも。

完了検査を受けない建築物は、いかなる理由があっても建築基準法違反です。

建築物の所有者である建築主だけでなく、設計者や監理者などにも不利益が生じますね。

 

用途変更の確認申請の場合、完了検査はある? Q. 用途変更の確認申請の場合、完了検査はある? A. 用途変更の確認申請の場合、完了検査は不要です。ただし、工事完了後に「完了届」を特定行政庁の建築主事に提出する必要があります。

ここで注意すべきなのは、指定確認検査機関で用途変更の確認済証を交付された場合でも、完了届の提出先は建築主事(特定行政庁)であるという点。

この届け出は、工事完了後4日以内に行わなければなりません。

 

確認申請時とは異なる機関で完了検査は受けられる? Q. 確認済証の交付を受けた検査機関とは異なる検査機関で完了検査は受けられる? A. 確認済証の交付を受けた検査機関とは異なる検査機関で完了検査を受けることは可能です。

指定確認検査機関は複数存在するため、異なる検査機関での完了検査も認められています。

ただし、完了検査を依頼する指定確認検査機関へ事前に相談し、手続きや必要書類について確認しておきましょう。

 

「完了検査」について建築基準法を読む

建築基準法において、建築主事による完了検査について書かれているのは法7条です。

「建築基準法を読みたくない」という方は、建築法規PRO2026 図解建築申請法規マニュアルや建築申請memo2026といった書籍で、図や表を見て理解を深めていきましょう。

(建築物に関する完了検査)

第七条

建築主は、第六条第一項の規定による工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事等の検査(建築副主事の検査にあつては、大規模建築物以外の建築物に係るものに限る。第七条の三第一項において同じ。)を申請しなければならない。

2 前項の規定による申請は、第六条第一項の規定による工事が完了した日から四日以内に建築主事等に到達するように、しなければならない。ただし、申請をしなかつたことについて国土交通省令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。

3 前項ただし書の場合における検査の申請は、その理由がやんだ日から四日以内に建築主事等に到達するように、しなければならない。

4 建築主事等が第一項の規定による申請を受理した場合においては、建築主事等又はその委任を受けた当該市町村若しくは都道府県の職員(以下この章において「検査実施者」という。)は、その申請を受理した日から七日以内に、当該工事に係る建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合しているかどうかを検査しなければならない。

5 検査実施者は、前項の規定による検査をした場合において、当該建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合していることを認めたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該建築物の建築主に対して検査済証を交付しなければならない。

指定確認検査機関による完了検査は、法7条の2。

(国土交通大臣等の指定を受けた者による完了検査)

第七条の二

第七十七条の十八から第七十七条の二十一までの規定の定めるところにより国土交通大臣又は都道府県知事が指定した者が、第六条第一項の規定による工事の完了の日から四日が経過する日までに、当該工事に係る建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合しているかどうかの検査を引き受けた場合において、当該検査の引受けに係る工事が完了したときについては、前条第一項から第三項までの規定は、適用しない。

2 前項の規定による指定は、二以上の都道府県の区域において同項の検査の業務を行おうとする者を指定する場合にあつては国土交通大臣が、一の都道府県の区域において同項の検査の業務を行おうとする者を指定する場合にあつては都道府県知事がするものとする。

3 第一項の規定による指定を受けた者は、同項の規定による検査の引受けを行つたときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を証する書面を建築主に交付するとともに、その旨を建築主事等(当該検査の引受けが大規模建築物に係るものである場合にあつては、建築主事。第七条の四第二項において同じ。)に通知しなければならない。

4 第一項の規定による指定を受けた者は、同項の規定による検査の引受けを行つたときは、当該検査の引受けを行つた第六条第一項の規定による工事が完了した日又は当該検査の引受けを行つた日のいずれか遅い日から七日以内に、第一項の検査をしなければならない。

5 第一項の規定による指定を受けた者は、同項の検査をした建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合していることを認めたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該建築物の建築主に対して検査済証を交付しなければならない。この場合において、当該検査済証は、前条第五項の検査済証とみなす。

以下省略

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まとめ

  • 完了検査は、確認申請で提出された図面通りに、建築物が施工されていることを確認するもの。
  • 完了検査の流れ
    1. 指定確認検査機関(または特定行政庁)へ完了検査の予約
    2. 工事完了後に完了検査申請書を提出
    3. 現場検査の実施
    4. 検査済証の交付
  • 完了検査の申請は、工事完了から4日以内に行うこと。
  • 完了検査前に計画を変更する場合、変更内容に応じて、以下のいずれかの手続きが必要。
    • 軽微な変更
    • 計画変更

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