米国人旅行者がカナダ国旗「盗んで」身分を偽り カナダ人は激怒、「コスプレではない」
米国人旅行者がカナダ国旗「盗んで」身分を偽り カナダ人は激怒、「コスプレではない」

米国人旅行者がカナダ国旗「盗んで」身分を偽り カナダ人は激怒、「コスプレではない」

カナダ人は自身がカナダ出身であることを明示するために荷物にカナダ国旗を縫い付けることが多い/Danielle Donders/Moment RF/Getty Images/File

(CNN) 米ニューヨーク州出身のチェルシー・メッツガーさん(33)は当初、カナダ人を装うつもりはなかった。

だが今年2月、ドミニカ共和国での休暇中、カナダ人旅行者との激しい口論や現地のタクシー運転手とのやりとりを経て、初めて自らの国籍を偽ることになった。

メッツガーさんは、フランス系カナダ人が集まるバーで、アイスホッケーの大会「4ネーションズ・フェースオフ」の米国対カナダの決勝戦を観戦していた。米国が得点するとメッツガーさんが思わず「ウー、USA」と声を上げた。だが周囲の反応は冷ややかだった。

「カナダ人のカップルが私に怒鳴り、『米国は利己的で、カナダや世界のためのすべてをめちゃくちゃにしている』と言った」とメッツガーさんはCNNに語った。「その女性は泣き出し、『米国人は自分たちのしていることがどれほど影響を及ぼしているのか分かっていない』と言った」

メッツガーさんは、トランプ米大統領には投票していないと弁明したものの、酒も入っていたため感情が高ぶった。やがて状況は収まり、カップルは酒とともに戻ってきて謝罪した。

その旅行中にタクシーを止めようとした際には、運転手にカナダ人と間違われた。米国人だと訂正すると、運転手は「ではごきげんよう」と言い残して走り去った。これをきっかけに、メッツガーさんは数週間、自らを「カナダ人」と名乗るようになった。

2000年代初頭の再来か

カナダ人の旅行者にとって、「メープルリーフ」は昔から強力な外交的アクセサリーであり、米国人と区別するため、カナダ人がリュックにカナダ国旗のワッペンを縫い付けるのはよく知られた慣習だ。

だが最近、米国の一部の観光客がトランプ政権下での反米感情を避けるため、カナダ人を装う数十年前の手口を復活させている。

カナダ国旗を掲げたり、カナダ人だとうそをついたりするこの現象は「フラッグ・ジャッキング」と呼ばれている。

そして、カナダ人はこれに激怒している。

「なぜか米国人は、われわれを『予備のパスポート』だと思っている。世界初の二重作用による道徳的免責だ。優しく働かせるだけで恥が消えるのが見られる」。そう語るのは、旗を偽装する米国人を痛烈に批判したカナダの文化評論家トッド・マフィン氏だ。マフィン氏の短い動画は、公開から3カ月足らずでSNSで10万回以上再生されている。

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