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このページの目次- 頂点グループとは
- モディファイアで特定の頂点グループのみに影響を与える
- まとめ
頂点グループとは
『頂点グループ』とは、その名の通り頂点をグループ化するための機能です。 1つまたは複数の頂点を選択し、選択中の頂点に名称をつけて頂点グループとして登録することができます。
登録した頂点グループは、モデリング時に頂点を管理するために利用することができます。 例えば、"Head" という名称の頂点グループに属する頂点をまとめて選択する、という具合です。
また頂点グループは、アーマチュア変形やシェイプキー変形、モディファイアの機能にも関連しています。 例えばアーマチュア変形では、アーマチュアの各ボーンを動かすとメッシュも追従して変形します。 つまり、ボーンはメッシュに影響を与えているわけですが、その影響の設定は実は頂点グループに対して行われています。 各ボーンはメッシュの頂点グループに対して影響を与えているのです。
この記事では、頂点グループの使用例を紹介します。 立方体のメッシュの各頂点を頂点グループに登録し、モディファイアで特定の頂点グループのみに影響を与えてみます。
モディファイアで特定の頂点グループのみに影響を与えるでは、頂点グループを利用してみましょう。 新規ファイルを元に作業を行いますので、トップバーのプルダウンメニューの"File" -> "New" -> "General" を実行して新規ファイルを開いてください。
新規ファイルを開いたら、まずはどんな頂点グループが存在しているかを確認してみましょう。
1. 頂点グループは存在しない上図のようにPropertiesの(1)のObject Data Propertiesタブの(2)のVertex Groupsパネルに頂点グループの一覧が表示されます。 見ての通り、新規ファイルには頂点グループは存在していません。
次に、立方体のメッシュを水平に切断して頂点を増やします。 頂点が8個だと少なすぎるためです。 キーボードのTabキーを押してエディットモードに切り替え、さらにCTRL+Rを押してループ切断モードに入ります。
ループ切断モードに入ったら、マウスカーソルを垂直な辺のどれかに近づけます。
2. 黄色の水平な切断線が表示される上図のように黄色の水平な切断線が表示されますので、Enterキーを2回押して水平に切断します。
3. 水平にループ切断される上図のように水平にループ切断されます。 これで十分な数の頂点が揃いました。
ではここで視点を正面図の位置へ移動します。 頂点の選択作業をしやすくするためです。 キーボードのテンキーの1を押します。
4. 視点が正面図の位置へ移動する上図のように視点が正面図の位置へ移動します。
さらに、3D Viewportのヘッダの透過ボタンをオンにします。 これも頂点を選択しやすくするためです。
5. 透過ボタンをオンにする上図のように3D Viewportのヘッダの透過ボタンをオンにします。
では、頂点グループを追加しましょう。 追加する頂点グループは、"Top"、"Middle"、"Bottom"の3つとします。 まずは、"Top" から追加します。
6. 頂点グループ追加ボタン([+]ボタン)を押す上図のように頂点グループの一覧の右にある頂点グループ追加ボタン([+]ボタン)を押します。
7. 頂点グループが追加される上図のように頂点グループが追加されます。 なお、この頂点グループは中身は空であり頂点は含んでいません。
では、追加された頂点グループの名称を "Group" から "Top" に変更します。 頂点グループの名称部分("Group")をダブルクリックし、名称を "Top" に変更してEnterキーで確定してください。
8. 頂点グループの名称を変更する上図のように頂点グループの名称を "Top" に変更します。
同様の手順で、"Middle" と "Bottom" の2つの頂点グループも作成してください。
9. 3つの頂点グループを作成する上図のように "Top"、"Middle"、"Bottom" の3つの頂点グループを作成します。 これで頂点グループが揃いました。
次に、各頂点を頂点グループに登録します。 まずは、上面の4つの頂点からです。 上面の4つの頂点は、頂点グループ "Top" に登録します。
10. 上面の4つの頂点を選択する上図のように上面の4つの頂点を選択します。
次に、この頂点が所属する頂点グループと重みを設定します。 なお、重みとは頂点グループから受ける影響度のことです。
11. 頂点グループは Top / Weightは 1.0 にする上図のように頂点グループの一覧から "Top" を選択し、Weightを 1.0 にします。 Weightが重みであり、0.0 から 1.0 の間の数値で指定します。 Weightが 0.0 だと影響は受けず、1.0 では最大の影響を受けます。
頂点グループの一覧から "Top" が選択され、Weightが 1.0 になっていることを確認したら頂点グループに登録します。
12. [Assign]ボタンを押す上図のように頂点グループの一覧の下にある[Assign]ボタンを押します。
13. 選択中の頂点が頂点グループに登録される上図のように見た目には変化はありません。 しかし、選択中の頂点は頂点グループに登録されています(後ほど確認します)。
続いては、ループ切断で作られた中間の4つの頂点を登録します。 なお、これら4つの頂点は "Top"、"Middle"、"Bottom" の3つの頂点グループに所属させます。 ただし、重みは以下のように調整します。
頂点グループ 重み "Top" 0.5 "Middle" 1.0 "Bottom" 0.5頂点グループ "Middle" からは最大の影響を受けますが、"Top" と "Bottom" からは半分の影響しか受けません。
では、作業を続けます。 中間の4つの頂点を選択します。
14. 中間の4つの頂点を選択する上図のように中間の4つの頂点を選択します。
では、頂点グループ "Top" へ登録します。 重みは 0.5 です。
15. 頂点グループは Top / Weightは 0.5 にする上図のように頂点グループの一覧から(1)の "Top" を選択し、(2)のWeightを 0.5 にし、(3)の[Assign]ボタンを押します。
続いては頂点グループ "Middle" への登録です。 重みは 1.0 とします。
16. 頂点グループは Middle / Weightは 1.0 にする上図のように頂点グループの一覧から(1)の "Middle" を選択し、(2)のWeightを 1.0 にし、(3)の[Assign]ボタンを押します。
次は頂点グループ "Bottom" への登録です。 重みは 0.5 です。
17. 頂点グループは Bottom / Weightは 0.5 にする上図のように頂点グループの一覧から(1)の "Bottom" を選択し、(2)のWeightを 0.5 にし、(3)の[Assign]ボタンを押します。
これで、中間の4つの頂点の登録は終わりました。 最後に、底面の4つの頂点を登録します。
18. 底面の4つの頂点を選択する上図のように底面の4つの頂点を選択します。
では、頂点グループ "Bottom" へ登録します。 重みは 1.0 です。
19. 頂点グループは Bottom / Weightは 1.0 にする上図のように頂点グループの一覧から(1)の "Bottom" を選択し、(2)のWeightを 1.0 にし、(3)の[Assign]ボタンを押します。
これで、全ての頂点の頂点グループへの登録が完了しました。
ではここで、頂点グループ "Top" にどの頂点が所属しているかを確認してみましょう。
まずは、キーボードのALT+Aを押してメッシュを全選択解除します。
20. メッシュを全選択解除する上図のようにメッシュを全選択解除します。
では、頂点グループ "Top" に所属している頂点を選択してみましょう。
21. 頂点グループを選択して[Select]ボタンを押す上図のように頂点グループの一覧から(1)の "Top" を選択し、(2)の[Select]ボタンを押します。
22. 所属する頂点が追加選択される上図のように選択中の頂点グループに所属する頂点が追加選択されます。 このように、頂点グループに所属する頂点を簡単に選択することができます。
ただし、本題はここからです。 頂点グループは、頂点の選択を楽にするためだけのものではありません。 アーマチュアのボーンの重みづけやモディファイアの影響を特定の頂点のみに限定する場合などで真価を発揮します。
今回は、モディファイアの影響を特定の頂点のみに限定してみます。 利用するモディファイアは、ディスプレイスメントのモディファイアです。
ディスプレイスメントのモディファイアはテクスチャ画像に応じてメッシュに凹凸をつけるものですが、今回はテクスチャ画像は使用しません。
テクスチャ画像を使用しない場合は、全ての頂点が均等に膨張します。 ただし、頂点グループによる影響は受けます。 本来なら全ての頂点が均等に膨張するところが、頂点グループの重み(Weight)によって影響度が変化します。
では、モディファイアを追加しましょう。
23. Add Modifierをクリックする上図のように(1)のModifier Propertiesタブの(2)のAdd Modifierをクリックします。
24. モディファイアの一覧からDisplaceを選択する上図のようにモディファイアの一覧が表示されますので、一覧から "Deform" -> "Displace" を選択します。
Blender 4.X系からは、モディファイアは階層形式のメニューから選択するように変更されています。次に、追加したモディファイアを3D Viewport上でエディットモード時にも有効にします。
25. 3D Viewport上でエディットモード時にも有効にする上図のように追加したモディファイアの設定項目の[Adjust edit cage to modifier result]ボタン()と[Display modifier in Edit mode]ボタン()をオンにします。
26. 全ての頂点が膨張する上図のように全ての頂点が膨張します。 なお、現状では頂点グループによる限定は行われていません。 そのため均等に膨張し、上下対称・左右対称になっています。
では、特定の頂点グループに限定してみましょう。 まずは、頂点グループ "Top" に限定します。
27. Vertex Groupから Top を選択する上図のようにモディファイアの設定項目のVertex Groupから "Top" を選択します。
28. 上面の4つの頂点が大きな影響を中間の4つの頂点が小さな影響を受けている上図のように上面の4つの頂点が大きな影響を受け、中間の4つの頂点が小さな影響を受けていることがわかります。 なお、底面の4つの頂点は何の影響も受けていません。 このように、頂点グループを登録した際の重み(Weight)による影響を受けます。
続いては、頂点グループ "Middle" に限定しましょう。
29. Vertex Groupから Middle を選択する上図のようにVertex Groupから "Middle" を選択します。
30. 中間の4つの頂点のみが膨張する上図のように中間の4つの頂点のみが膨張します。 頂点グループ "Middle" には、中間の4つの頂点しか所属していないためです。
頂点グループ "Bottom" も見てみましょう。
31. Vertex Groupから Bottom を選択する上図のようにVertex Groupから "Bottom" を選択します。
32. 底面の4つの頂点が大きな影響を中間の4つの頂点が小さな影響を受けている上図のように底面の4つの頂点が大きな影響を受け、中間の4つの頂点が小さな影響を受けています。 そして、上面の4つの頂点は何の影響も受けていません。
最後に、各頂点の重みづけを確認する方法を説明します。 各頂点の重みづけは、3D Viewportのサイドバーで確認します(Propertiesでは確認できません)。
3D ViewportでキーボードのNを押します。
33. サイドバーが開く上図のようにサイドバーが表示されますので、Itemタブをクリックします。 ただし、重みに関する情報はまだ表示されていません。 重みに関する情報が表示されていないのは、複数の頂点が選択されているためです。
というわけですので、上面の頂点のどれか1つだけを選択してください。
34. 上面の頂点のどれか1つだけを選択する上図のように上面の頂点のどれか1つだけを選択します。
35. Vertex Weightsパネルに重みの情報が表示される上図のようにVertex Weightsパネルが出現し、重みの情報が表示されます。 頂点グループ "Top" に 1.0 の重みづけがされていることがわかります。
次に、中間の頂点の重みづけを見てみましょう。
36. 中間の頂点のどれか1つだけを選択する上図のように中間の頂点のどれか1つだけを選択します。
37. Vertex Weightsパネルに重みの情報が表示される上図のように頂点グループ "Top" / "Middle" / "Bottom" に 0.5 / 1.0 / 0.5 の重みづけがされていることがわかります。
まとめ
頂点グループは頂点をグループ化するための機能です。 1つまたは複数の頂点に名称をつけて頂点グループとして登録することができます。
登録した頂点グループは、モデリング時に頂点を管理するために利用することができますが、それ以外にもアーマチュアのボーンの重みづけ、モディファイアの影響を特定の頂点のみに限定する場合などで活用することができます。