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このページの目次- 立方体のメッシュの拡大
- 拡大縮小マニピュレータでの拡大縮小
- 座標系について
- グローバル座標系(Global)
- ローカル座標系(Local)
- 法線座標系(Normal)
- ジンバル座標系(Gimbal)
- 視点座標系(View)
- カーソル座標系(Cursor)
- 編集の取り消しとキーボードでの拡大縮小
- まとめ
立方体のメッシュの拡大
前の記事の『胴体のモデリング(オブジェクトモード)』からの続きです。 引き続き、オブジェクトモードでのモデリングを行います。 この記事では、立方体のメッシュをY軸方向に3倍の大きさに拡大、つまり細長くします。
では、立方体のメッシュをY軸方向に3倍に拡大しましょう。 オブジェクトを拡大縮小させる方法には、拡大縮小マニピュレータを使用する方法と使用しない方法があります。
拡大縮小マニピュレータでの拡大縮小まずは、拡大縮小マニピュレータを使用して拡大させましょう。 拡大縮小マニピュレータは、拡大縮小ツールを選択することで表示されるようになります。
1. ツールバーの拡大縮小ツールを選択上図のように3D Viewportの左端にあるツールバーから拡大縮小ツールを選択します(またはキーボードのSHIFT+スペースキー -> Sを押します)。
"Scale" から連想して覚えましょう。 2. 拡大縮小マニピュレータが表示される上図のように拡大縮小マニピュレータが表示されます。 移動マニピュレータとの違いは、赤・緑・青ハンドルの先端が尖っておらず四角いこと、円ハンドルが大小2つあることです。
移動マニピュレータと同じように赤・緑・青ハンドルはX・Y・Z軸に対応しています。 例えば、赤ハンドルをドラッグして操作すると、拡大縮小はX軸方向に限定されます。
円ハンドルで操作すれば軸方向が限定されないのも移動マニピュレータと同じです。 円ハンドルで操作すれば、幅・奥行き・高さとも同じ倍率で拡大縮小されます。
大小の2つの円ハンドルはどちらも同じ機能を持ちます。 大きな円ハンドルは縮小操作をしやすくするためのものです。 拡大操作は小さな円ハンドルを、縮小操作は大きな円ハンドルを使うのがいいでしょう。では、拡大縮小マニピュレータを使って立方体のメッシュを拡大します。 ただし、まずは練習のため、軸方向を限定せずに幅・奥行き・高さともに3倍に拡大してみます。
CTRLキーを押しながら拡大縮小マニピュレータの円ハンドルをマウスの左ボタン()でドラッグします。
マウスが加工中心点から離れるように動かすと拡大し、近づくように動かすと縮小します。 拡大縮小中にキーボードのCTRLキーを押すと、オブジェクトが元の大きさの10%単位で拡大縮小します。 また、拡大縮小中にキーボードのSHIFTキーを押すことで、拡大縮小量が小さくなります(細かい調整ができます)。 3. CTRLキーを押しながら円ハンドルをドラッグ上図のようにCTRLキーを押しながら円ハンドルをドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。
正確に拡大縮小できるように、キーボードのCTRLキーを押しながらドラッグし、3D Viewportのヘッダに表示される拡大縮小率が 3.0 になっていることを確認したら、マウスの左ボタン()を離します。
4. 立方体のメッシュが拡大される上図のように3倍に拡大します。 3D Viewportのヘッダに拡大縮小率が数値で表示されますので、正確に拡大することができます。
今回の拡大は練習のための操作ですので、取り消して元に戻します。 キーボードのCTRL+Zを押してください。
5. 立方体のメッシュを元の大きさへ戻す上図のように立方体のメッシュが元の大きさに戻ります。 引き続き拡大縮小マニピュレータを使い、今度はY軸方向に3倍に拡大しましょう。
Y軸方向に限定して操作するには、緑ハンドルを使用します。 ただし、視点が正面図の位置にあるため、緑ハンドルは見えません。 まずは、視点を側面図の位置へ移動させましょう。
キーボードのテンキーの3を押し、側面図の位置に視点を移動します(マウスカーソルが3D Viewport上にあること)。
6. 視点を側面図に移動上図のように視点が側面図の位置へ移動し、緑ハンドルが見えるようになりました。 では、緑ハンドルを使って操作しましょう。
CTRLキーを押しながら拡大縮小マニピュレータの緑ハンドルをマウスの左ボタン()でドラッグします。
マウスが加工中心点から離れるように動かすと拡大し、近づくように動かすと縮小します。 7. CTRLキーを押しながら緑ハンドルをドラッグ上図のようにCTRLキーを押しながら緑ハンドルをドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。
円ハンドルの近くでドラッグを開始すると、円ハンドルを操作したと認識される可能性があります。 円ハンドルから離れた位置をドラッグしましょう。 緑ハンドルの先端をドラッグする必要はありません。 緑色の部分ならどこでもいいです。 3D Viewportのヘッダに表示される拡大縮小率が 3.0 になっていることを確認したら、マウスの左ボタン()を離します。 8. 立方体のメッシュがY軸方向に3倍に拡大される上図のようにY軸方向に3倍に拡大します。 拡大縮小マニピュレータを使い、目的の通りに拡大することができました。
座標系についてちょっと脱線して、ここで座標系について説明しておきます。 モデリングを行う上で知っておきべき重要な要素です。
Blenderでは、3次元の仮想的な世界に物体を配置することで3DCGを制作します。 つまり、物体は、3次元の位置情報を持つことになります。
3次元の位置情報は、X軸、Y軸、Z軸での座標で表現されますが、Blenderでは軸方向の基準は1つではありません。 Blenderには、
- グローバル座標系(Global)
- ローカル座標系(Local)
- 法線座標系(Normal)
- ジンバル座標系(Gimbal)
- 視点座標系(View)
- カーソル座標系(Cursor)
の6種類の座標系があり、それぞれ軸方向が異なります。
Blender 4.X系では ペアレント座標系(Parent) が増えて、計7つの座標系を選択できるようになっています。 ペアレント座標系は、親オブジェクトと連動する座標系です。 座標系選択リスト上図のように3D Viewportのヘッダに座標系選択リストがあります。 この座標系選択リストで、いつでも自由に座標系を切り替えることができます。
6種類もの座標系が用意されているのは、物体を移動させたり変形させる際に、状況に応じて様々な基準の軸方向で操作を行う必要があるためです。 それぞれの座標系の意味は以下の通りです。
グローバル座標系(Global)グローバル座標系(Global)は、仮想世界の絶対的な座標系です。 グローバル座標系は全てのオブジェクトに対して共通の座標系になります。
他の3DCGソフトウェア製品では、ワールド座標系とも呼ばれることもあります。 グローバル座標系(Global)上図のように選択中の立方体のメッシュの移動マニピュレータのX軸・Y軸は、グリッドに描かれているX軸・Y軸と完全に一致します。
ローカル座標系(Local)ローカル座標系(Local)は、それぞれのオブジェクトが独自に持っている座標系です。 オブジェクトを作成した時点では、そのオブジェクトのローカル座標系はグローバル座標系と完全に一致しています。
しかし、オブジェクトを回転させると、連動してローカル座標系も回転します。 そうなると、ローカル座標系はグローバル座標系とは一致しなくなります。
他の3DCGソフトウェア製品では、オブジェクト座標系・モデル座標系とも呼ばれることもあります。 ローカル座標系(Local)上図のように選択中の立方体のメッシュの移動マニピュレータのX軸・Y軸は、グリッドに描かれているX軸・Y軸とずれがあります。 ずれの原因はオブジェクトを作成後に回転させたことにあり、ずれの量はオブジェクトの回転量と一致します。
法線座標系(Normal)法線座標系(Normal)は、法線と連動する座標系です。 法線とはメッシュの面から垂直に伸びている仮想的な線です。
つまり、法線座標系は、メッシュの面の数だけ存在することになります。
他の3DCGソフトウェア製品では、接線座標系とも呼ばれることもあります。 法線座標系(Normal)上図のように選択中の立方体のメッシュの移動マニピュレータのZ軸(青)は、選択中の面から垂直に伸びています(左側)。 なお、複数の面が選択されている場合は中間方向を指します(右側)。
ジンバル座標系(Gimbal)調査中です。
ジンバル座標系(Gimbal)上図のように3軸が直行していないことから、オイラー角で回転量を表しているのではないかと思いますが、詳しいことはわかりません。
視点座標系(View)視点座標系(View)は、3D Viewportの視点と連動する座標系で、視点の方向が変わると連動して視点座標系の方向も変わります。
つまり、3D Viewport上に描かれるマニピュレータは、視点をどの方向へ向けても、いつも同じ方向で描かれるということです。
他の3DCGソフトウェア製品では、スクリーン座標系・カメラ座標系とも呼ばれることもあります。 視点座標系(View)上図のように選択中の立方体のメッシュの移動マニピュレータのZ軸(青)は、視点の方向と一致します。 また、移動マニピュレータのX軸(赤)とY軸(緑)は、それぞれ視点から見て右方向と上方向を指しています。
カーソル座標系(Cursor)調査中です。
カーソル座標系(Cursor)上図のように選択中の立方体のメッシュの移動マニピュレータのX軸・Y軸は、グリッドに描かれているX軸・Y軸と完全に一致します。 つまり、グローバル座標系と同じになります。 ただしそれは、3Dカーソルが座標中心(X=0.0、Y=0.0、Z=0.0)にある場合だけです。
3Dカーソルを別の場所に移動させると移動マニピュレータのZ軸(青)は、視点の方向と連動します。 移動マニピュレータのX軸(赤)とY軸(緑)は、それぞれ視点から見て右方向と上方向を指すように方向を変えます。
マニュアルには3Dカーソルと連動すると記載されているだけで詳しいことはわかりません。
編集の取り消しとキーボードでの拡大縮小では、立方体のメッシュをY軸方向に3倍に拡大する作業に戻りましょう。 ここで、拡大した立方体のメッシュを元の大きさに戻し、拡大縮小マニピュレータを使用しない方法で、再度、拡大します。
キーボードのCTRL+Zを押して、拡大した立方体のメッシュを元の大きさに戻します。
9. 立方体のメッシュを元の大きさへ戻す上図のように立方体のメッシュが元の大きさに戻ったことを確認し、再度、立方体のメッシュをY軸方向に3倍に拡大します。 先ほどは、拡大縮小マニピュレータで拡大させましたが、今回はキーボードとマウスで拡大します。
まずは、操作方法を説明しますので、まだ操作はしないでください。
キーボードで拡大縮小を開始するにはキーボードのSを押します。
"Scale" から連想して覚えましょう。拡大縮小を開始すると、選択の枠がオレンジ色から白色に変わり、キーボードのカーソルキー(↑↓←→)やマウスの移動で、オブジェクトを拡大縮小することができるようになります。 拡大縮小の確定はキーボードのEnterキーまたはマウスの左ボタン()です。
なお、マニピュレータでの拡大縮小と同様に、キーボードのCTRLキーを押すことで元の大きさの10%単位で拡大縮小させることができます。 同じく、キーボードのSHIFTキーを押すことで細かい拡大縮小が可能となります。
また、拡大縮小中にキーボードのX(またはYまたはZ)を押すことで軸方向を限定することができます。 例えば、拡大縮小中にキーボードのXを押すことで、拡大縮小方向をX軸方向のみに限定することができ、Y軸方向やZ軸方向には拡大縮小できなくなります。
なお、軸方向の限定を解除するには、キーボードのX(またはYまたはZ)をさらに2回押します。 なぜ、さらに2回も押す必要があるのかですが、軸方向の限定は複数の座標系に対応しているためです。
X Y Zの押下回数 説明 1回 現在選択されている座標系での軸方向に限定する 2回 グローバル座標系の軸方向に限定する ※現在選択されてる座標系がグローバル座標系の場合はローカル座標系の軸方向に限定される 3回 軸方向の限定を解除するまた、今は使用しませんが拡大縮小中にキーボードのSHIFT+X(またはYまたはZ)を押すことで拡大縮小方向をX軸方向(またはY軸方向またはZ軸方向)以外に限定することができます。
例えば、拡大縮小中にキーボードのSHIFT+Zを押すことで、拡大縮小方向をX軸方向とY軸方向のみに限定することができます(つまり、Z軸方向へ拡大縮小できなくなります)。 前の記事で説明した移動や後ほど説明する回転でも、同様の操作で軸方向を限定することができます。では、実際に操作を行いましょう。 まずは、座標系をグローバル座標系に切り替えます。 3D Viewportのヘッダの座標系選択リストがGlobal(グローバル座標系)になっているかを確認し、なっていなければグローバル座標系に切り替えます。
10. グローバル座標系に切り替える上図のようにグローバル座標系になっていることを確認します。
続いて、立方体のメッシュが選択されている状態で、キーボードのSを押します。 立方体のメッシュの枠がオレンジ色から白色に変わり、キーボードのカーソルキー(↑↓←→)、もしくはマウスの移動で立方体のメッシュを拡大縮小することができるようになります。
さらに、キーボードのYを押します。 これで、拡大縮小がグローバル座標系のY軸方向に限定されます。
では、キーボードのカーソルキー(↑↓←→)やマウスの移動で立方体のメッシュを拡大します。 マウスが加工中心点から離れるように動かすと拡大し、近づくように動かすと縮小します。
正確に拡大縮小できるように、キーボードのCTRLキーを押しながらマウスを動かし、3D Viewportのヘッダに表示される拡大縮小率が 3.0 になっていることを確認したら、マウスの左ボタン()を押して確定します(キーボードのEnterキーでも確定できます)。
11. 立方体のメッシュがY軸方向に3倍に拡大される上図のように立方体のメッシュをY軸方向に3倍の大きさに拡大します。
まとめ
Blenderには6つの座標系があります。
Blender 4.X系では ペアレント座標系(Parent) が増えて、計7つの座標系を選択できるようになっています。 名称 説明 グローバル座標系 仮想世界の絶対的な座標系で、全てのオブジェクトに対して共通 ローカル座標系 それぞれのオブジェクトが持っている独自の座標系で、オブジェクトの回転方向と連動 法線座標系 メッシュの面と垂直な仮想的な線(法線)の方向と連動 ジンバル座標系 調査中 視点座標系 視点の方向と連動 カーソル座標系 調査中 ペアレント座標系 ※Blender 4.0以降 親オブジェクトと連動拡大縮小マニピュレータを使うことで、選択中のオブジェクトを拡大縮小させることができます。 拡大縮小マニピュレータは拡大縮小ツールに切り替えることで表示されます。
また、キーボードのSで拡大縮小を開始することもできます。 拡大縮小を開始すると選択の枠がオレンジ色から白色に変わり、キーボードのカーソルキー(↑↓←→)やマウスの移動で、オブジェクトを拡大縮小することができるようになります。
操作/コマンド 説明 SHIFT+スペースキー ->S 拡大縮小ツールを選択する S オブジェクトを拡大縮小する拡大縮小中は3D Viewportのヘッダ部に拡大縮小率が数値で表示されます。
なお、拡大縮小中にキーボードのCTRLキーを押すことで、元の大きさの10%単位での拡大縮小が行えます。 また、キーボードのSHIFTキーを押すことで細かい操作が行えます。
操作/コマンド 説明 (拡大縮小中)CTRLキー押下 元の大きさの10%単位での拡大縮小 (拡大縮小中)SHIFTキー押下 細かい拡大縮小移動・回転・拡大縮小の操作中は、キーボードのX(またはYまたはZ)を押すことで、軸方向を限定することができます。 限定は、1回目の押下では現在選択されている座標系に、2回目の押下ではグローバル座標系(またはローカル座標系)になり、3回目が解除となります。
なおキーボードのSHIFT+X(またはYまたはZ)を押すことで軸方向をX軸方向(またはY軸方向またはZ軸方向)以外に限定することができます。
操作/コマンド 説明 X X軸方向に限定する ※1回目の押下:現在選択されている座標系でのX軸 ※2回目の押下:グローバル座標系(またはローカル座標系)でのX軸 ※3回目:限定を解除する Y Y軸方向に限定する ※1回目の押下:現在選択されている座標系でのY軸 ※2回目の押下:グローバル座標系(またはローカル座標系)でのY軸 ※3回目:限定を解除する Z Z軸方向に限定する ※1回目の押下:現在選択されている座標系でのZ軸 ※2回目の押下:グローバル座標系(またはローカル座標系)でのZ軸 ※3回目:限定を解除する SHIFT+X Y/Z軸方向に限定する ※1回目の押下:現在選択されている座標系でのY/Z軸 ※2回目の押下:グローバル座標系(またはローカル座標系)でのY/Z軸 ※3回目:限定を解除する SHIFT+Y X/Z軸方向に限定する ※1回目の押下:現在選択されている座標系でのX/Z軸 ※2回目の押下:グローバル座標系(またはローカル座標系)でのX/Z軸 ※3回目:限定を解除する SHIFT+Z X/Y軸方向に限定する ※1回目の押下:現在選択されている座標系でのX/Y軸 ※2回目の押下:グローバル座標系(またはローカル座標系)でのX/Y軸 ※3回目:限定を解除する