狩矢警部シリーズ10 千利休 謎の殺人事件|あらすじ・ネタバレ解説・キャスト
国内ドラマ #2時間ドラマ『山村美紗サスペンス 狩矢警部シリーズ 千利休・謎の殺人事件』は、2011年7月4日に放送された人気シリーズの第10弾です。京都府警の狩矢警部が、千利休を主人公にした映画の撮影現場で発生する連続殺人事件に挑みます。家康役の俳優が毒入りの茶を飲んで死亡。翌朝、同じ場所で恋人が首をつった姿で発見されます。事件に前後して撮影所では千利休のような人影が目撃され、狩矢は事件との関係を探ることになります。この記事では、あらすじ、登場人物とキャスト、ネタバレ、感想、余談などをまとめています。
スポンサーリンク 目次- あらすじ
- 登場人物
- ネタバレ
- 結末
- 感想
- 余談
あらすじ
京都府警の狩矢警部とその妻の澄江、娘の和美は、澄江が尊敬する茶道の師範である花村麻耶が茶道アドバイザーを務める映画『利休謀殺』の撮影現場を訪れる。そこで狩矢は、3年前に逮捕した窃盗団の一味だった紺野真弓と再会する。撮影現場には、利休役の緒方登、りき役の野村朱美、お吟役の細川梨花、そして家康役の安土流家元の息子・安土雅也など、有名な俳優が揃っていた。そして家康暗殺シーンのリハーサル中、狩矢が野村朱美に呼び止められ席を外した隙に、家康役の安土雅也が毒入りのお茶を飲んで死んでしまう。現場からは芥川龍之介の遺書にそっくりな遺書と青酸カリ入りの小瓶が見つかり、自殺と断定されそうになるが、狩矢は他殺を疑う。 翌日、雅也の代役として大橋明が選ばれ、雅也の恋人だった細川梨花は大橋が雅也を殺したのではないかと疑い始める。その後、梨花も雅也が死んだ同じセットで首吊り死体となって発見される。警察は自殺と判断するが、茶筅に抹茶が付着していないことから狩矢は他殺と見抜く。そして、セットの高い場所から突き落とされたと推理する。この頃、撮影所では千利休の幽霊が目撃されるようになる。さらに数日後、雅也の追悼茶会の席で、大橋明も何者かに毒殺され、障子には「りき」という血文字が…。狩矢は、これらの連続殺人が20年前に自殺したとされる天才茶人・坂井利樹の死と関係しているのではないかと睨む。野村朱美が青酸カリを購入していたことや、緒方と大橋が次の映画『芥川龍之介』の主役を争っていたことなど、様々な情報が錯綜する中、狩矢は麻耶の言動に不審な点をみつける。
スポンサーリンク登場人物
- 狩矢荘助(船越英一郎) 京都府警の警部、狩矢班班長。家族に誕生日を祝ってもらい、事件解決のヒントを得る。
- 狩矢澄江(山村紅葉) 狩矢の妻。有名な茶道の先生で、保護者会副会長も務める。
- 狩矢和美(前田亜季) 狩矢の娘(22歳)。交通課の警察官でもある。
- 皆川悠子(雛形あきこ) エリート刑事。京大法学部卒。秋田出身。
- 橋口健太(載寧龍二) 狩矢班の刑事。自殺と断定しがち。
- 鶴見倫太郎(河西健司) 刑事。
- 小岩井博光(浅野和之) 捜査一課長。狩矢と捜査方針をめぐって対立する。
- 佐久間朗(渋谷天外) 元課長で、現在は屋台のおでん屋を営む。
- 安土雅也(冨家規政) 第一の被害者。映画『利休謀殺』 で家康役を演じる。茶道安土流家元の息子で次期家元と噂される。傲慢な性格で評判が悪い。
- 細川梨花(中原果南) 第二の被害者。女優。映画『利休謀殺』でお吟役を演じる。安土雅也の恋人。
- 大橋明(天宮良) 第三の被害者。大物俳優。映画『利休謀殺』で安土雅也の代役として家康役を演じる。。
- 緒方登(津田寛治) 俳優。映画『利休謀殺』で利休役を演じる。
- 野村朱美(宮本真希) 女優。映画『利休謀殺』でりき役を演じる。妹は自殺未遂をはかり、植物状態。
- 花村麻耶(床嶋佳子) 茶道家。澄江が尊敬する師範。映画の茶道アドバイザーを務める。
- 後藤俊二(中西良太) 映画『利休謀殺』のプロデューサー。
- 谷村康志(上杉祥三) 映画『利休謀殺』の監督。
- 紺野真弓(かでなれおん) 花村麻耶の弟子。3年前に強盗で逮捕され少年院にいた過去を持つ。少年院に慰問にやってきた花村麻耶のお茶に感銘を受け、弟子入りする。花村麻耶には恩義を感じている。撮影所で狩矢と再会する。
- 安土英良(西田健) 茶道安土流の家元。安土雅也の父。
- 中田和夫(藤岡太郎) 安土英良の弟子。
- 坂井利樹(渋江譲二) 20年前に自殺したとされる天才茶人。「りき」の愛称で親しまれていた。
- -(藤沢徹衛) お坊さん。
- -(前川恵美子) 掃除の女性。
ネタバレ
犯人は花村麻耶です。事件の真相は、20年前に遡る復讐劇でした。天才茶人の坂井利樹は、安土流の次期家元候補として将来を嘱望されていましたが、安土雅也は彼が見込まれていることに嫉妬。売れない俳優だった大橋明や細川梨花と一緒に、利樹を服毒自殺に見せかけて殺害させました。花村麻耶は利樹とひそかに付き合っており、他殺だと考えていたようですが、警察は利樹の死を自殺として処理。このことで警察に不信を抱いていました。そして、今回の事件の半年前、麻耶は大橋と雅也の口論を立ち聞きし、利樹の死の真相を知ります。そして、映画『利休謀殺』の茶道アドバイザーの話が舞い込んだのを、3人への復讐の機会と捉え、犯行に及びました。麻耶は、長年外していなかった利樹からもらった婚約指輪を左手の薬指にはめ、復讐を実行しています。麻耶の復讐計画は以下の通りです。
- 安土雅也殺害 雅也に『芥川龍之介』役の主役を匂わせ、「役作りのために遺書を書いてみたらどうか」と唆します。麻耶は小道具の茶筅に毒を塗り、撮影中にすりかえて、雅也を毒殺。雅也が自分で茶碗に毒を入れたように見せかけ、彼の遺書に見せかけた文章をカバンに忍ばせました。
- 細川梨花殺害 「話がある」と梨花を茶室のセットの天井部分に呼び出し、背後から近付いて首にロープを巻き付けて突き落とし殺害。その後、自殺に見せかけるために茶道具と短歌を置いて立ち去りました。このとき、利休の衣装を身につけて撮影所内を歩き回りました。「利休の幽霊」の噂を流したのは、警察の目を緒方に向けさせると同時に、次に狙う大橋に利樹のことを思い出させて怖がらせるためでした。
- 大橋明殺害 雅也の追悼茶会の日、大橋を利樹が殺されたのと同じ茶室に呼び出し、毒入りのお茶を飲ませて殺害。「りきのことを覚えていますか?」と語りかけています。障子に残された「りき」の血文字は犯人である花村麻耶が残したものです。
麻耶は、20年前のずさんな捜査で利樹の死を自殺と片付けた警察にも恨みを抱いていました。全ての復讐を終えた麻耶は、狩矢が点てたお茶を一気に飲み干し、服毒自殺を図ろうとします。しかし狩矢が事前に茶筅をすり替えており、麻耶の自殺は阻止されます。狩矢は、どんな理由があろうと犯罪に正義はないと諭し、真弓を復讐の連鎖から遠ざけようとした麻耶の心情を汲み取ります。そして、利樹の墓から持ち帰った婚約指輪を麻耶の手に握らせ、利樹の本当の願いは復讐ではなく、麻耶が幸せに生きることだったと伝え、麻耶は涙します。
スポンサーリンク感想
「複雑な事件」という発言もありましたが、ストーリーは比較的スッキリとした構成で分かりやすかったと思います。少年院に入っていた女性や、最初の事件のときに狩矢を呼び出した野村の存在など、結末にはあまり関係のない、ミスリードを誘うような内容も盛り込まれており、ミステリーらしさがあったと思います。20年という長い歳月をかけて復讐を遂げようとする犯人の悲しい執念は、「そんなのあり得ない」と思われてしまうことも多いかもしれませんが、ラストシーンに深みを与えていたように思えます。細川梨花の殺害については、首吊り偽装の 「吊り上げられたのではなく吊り下げられた」という逆転の発想が効いていましたし、全体的なバランスも良かったです。
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- 初回放送日は2011年7月4日で、月曜ゴールデン枠にて放送されました。この時の視聴率は12.5%でした。
- ドラマと原作小説の違い 原作は山村美紗氏の『千利休・謎の殺人事件』です。小説はキャサリンシリーズの一篇として書かれた作品で、主人公はキャサリンです。ドラマ版は「狩矢警部シリーズ」として制作されており、主人公がキャサリンから狩矢警部へと変更され、それに伴い登場人物や設定、事件の導入部分などがドラマオリジナルに改変されています。