狩矢警部シリーズ7 小野小町殺人事件|あらすじ・ネタバレ解説・感想【ドラマ】
狩矢警部シリーズ7 小野小町殺人事件|あらすじ・ネタバレ解説・感想【ドラマ】

狩矢警部シリーズ7 小野小町殺人事件|あらすじ・ネタバレ解説・感想【ドラマ】

国内ドラマ #2時間ドラマ

山村美紗サスペンス 狩矢警部シリーズ7 小野小町殺人事件』は船越英一郎さん主演の人気サスペンスドラマ第7弾です。本作では、世界三大美女の一人として知られる平安時代の歌人・小野小町の悲恋伝説をモチーフに、現代の京都で繰り広げられる連続殺人事件が描かれます。この記事では、あらすじ、登場人物とキャスト、ネタバレ、感想、余談などをまとめています。

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  • あらすじ
  • 登場人物
  • ネタバレ
  • 感想
  • 余談

あらすじ

傷害事件で服役していた画家・深作将治(佐々木崇雄)が出所直後、拷問を受けた無残な姿で殺害される。恋人の小川麻知子(高野志穂)は、小野小町に求愛した深草少将の「百夜通い」の伝説になぞらえ、99回の面会を重ね、100回目に出所した彼と会う約束を交わしていた。時を同じくして、IT企業社長・立木によって、幻の絵画「前向き小町」が発見されたと発表される。しかし、その絵画の売買に関わっていた古美術商・根本吉太郎(西田健)が、「実方」という謎のダイイングメッセージを残して殺害される。さらに、事件の鍵を握る大学教授・伊吹陽一郎(今井朋彦)までもが、密室状態の自宅で毒殺体となって発見される。幻の絵画を巡る連続殺人は、やがて贋作ビジネスという巨大な闇へと繋がっていく。狩矢警部(船越英一郎)は、悲劇の恋人・麻知子の行動に疑念を抱きつつも、事件の真相に迫っていく。

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登場人物

  • 狩矢荘助 (船越英一郎) 警部。本シリーズの主人公。鋭い観察眼と人間味あふれる捜査で難事件を解決する。
  • 狩矢澄江 (山村紅葉) 荘助の妻。有名なお茶の先生。保護者会副会長。
  • 狩矢和美 (前田亜季) 狩矢の娘。22歳。
  • 皆川悠子 (雛形あきこ) 狩矢の部下でエリート刑事。
  • 橋口健太 (黄川田将也) 狩矢の部下。元銀行ファンドマネージャーの新米刑事。
  • 佐久間朗 (渋谷天外) 元課長。屋台のおでん屋。
  • 小川麻知子 (高野志穂) 深作の婚約者。栗山工房の染色家。
  • 紀野高光 (勝野洋) 京北大学教授で三十六歌仙研究の第一人者。
  • 深作将治 (佐々木崇雄) 画家。恋人を守るための過剰防衛で服役。出所直後に殺害される第一の被害者。
  • 根本吉太郎 (西田健) 古美術商。深作の才能を見出し利用する。第二の被害者。
  • 伊吹陽一郎 (今井朋彦) 京北大学教授。美術が専門。第三の被害者。
  • 戸田冴子 (久世星佳) 美術科学鑑定士。白川製作所研究員。
  • 立木雅人 (加藤大祐) IT企業社長。美術館計画を進める。「前向き小町」の購入者。
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ネタバレ

根本と伊吹を殺害した犯人は紀野高光(勝野洋)で、紀野は麻知子の実の父親でした。かつて芸妓だった麻知子の母と愛し合っていましたが別れ、その後、街で母と瓜二つの麻知子を見つけ、自分の娘だと確信。以来、父親だと名乗れぬまま、陰から彼女を見守っていました。深作が殺され、麻知子が贋作グループに復讐しようとしていることに気づいた紀野は、愛する娘を殺人犯にさせないため、彼女が手を下す前に先回りして根本と伊吹を殺害しています。最終的に、狩矢警部によって全ての真相が暴かれます。紀野は逮捕され、麻知子は父の深い愛情を知ることとなります。

  • 深作将治殺害について 伊吹、根本、戸田の3人は、才能ある深作に練習と偽って有名画家の贋作を描かせ、大金を得ていました。深作は雑誌で、自分が描いた絵が料亭に「雪舟の真作」として飾られているのを発見し、詐欺に気付きました。出所後に抗議したところ、口封じのために捕らえられ、戸田が指示した暴力団員による拷問の末、殺害されてしまいます。
  • 紀野高光による根本殺害について 娘・麻知子の復讐計画を知った紀野は、先回りして根本を問い詰め、揉み合ううちに誤って殺害。麻知子に疑いがかからないようにするため、百人一首の歌人「藤原実方」の名を偽のダイイングメッセージを残し、戸田と伊吹に疑いを向けさせました。
  • 紀野高光による伊吹殺害について 根元殺害後、紀野は麻知子が伊吹を殺そうとしている場面を目撃。麻知子が殺人を犯すことを阻止するため、自らが伊吹を殺害することを決意します。庭のはき出し窓の落とし錠を利用したトリック(2枚の窓を外し、落とし錠を操作した後、お札で引き抜いて元に戻す)を用いて、伊吹を毒殺し、自殺に見せかけました。
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感想

平安の悲恋伝説と現代の殺人事件が交差するプロットが特徴的で、京都の美しい風景もみどころです。二転三転する展開や意外な犯人などもあり、サスペンスドラマの醍醐味を存分に味わえます。娘を想う父の愛情が引き起こした悲劇という結末は、切なくも考えさせられるものがあります。犯人の動機が明らかになったあとの父と娘のシーンは感動的で、そこに至るまでの複雑な謎解きもまた魅力的です。

本作には「親子の愛」、とりわけ「父性愛」というテーマがあったように思います。紀野の行動は法的には許されない犯罪ですが、その動機は「娘を殺人犯にしたくない」という一点に尽きます。名乗り出ることのできない父親が、唯一娘を守るために選んだ手段が犯罪だったというのは悲劇的でもあります。「百夜通い」の伝説を現代の恋人たちが実践するという設定は、純粋な愛が欲望にまみれた事件によって引き裂かれる様を際立たせていました。

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余談

  • 放送日は2009年11月2日です。月曜ゴールデン枠での放送となりました。前作となる『狩矢警部シリーズ6 燃えた花嫁』についてはこちらにまとめています。
  • 「小野小町殺人事件」は、本作以外にも過去に片平なぎささん主演でドラマ化されています。
  • 本作は山村美紗の同名小説を原作としていますが、ストーリーは大幅にアレンジされています。
  • 山村美紗原作のドラマには、娘である山村紅葉さんが必ず出演するという逸話があります。一説によると、山村美紗氏は自身の作品がドラマ化される際、娘の紅葉を出演させることを条件の一つにしていたと言われています。本作にも、狩矢警部の妻・澄江役として登場し、そのユニークなキャラクターと長年のキャリアで、女優としての存在感を放っています。
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