丹毒の基礎知識
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たんどく 丹毒 高熱とともに顔や足の皮膚が真っ赤に腫れている状態。細菌が持つ毒素が原因 4人の医師がチェック 112回の改訂 最終更新: 2021.12.16 執筆・監修 医療事典 MEDLEY 編集チーム 医師・薬剤師

丹毒は顔や足の皮膚に赤い変化が起こる病気です。溶血性連鎖球菌(溶連菌)の感染によって起こります。主な症状は、発熱・赤く腫れたような皮膚の変化・触ると生じる皮膚の痛みなどです。 症状の特徴や血液検査や細菌検査の結果を踏まえて診断されます。治療は抗菌薬を用いて行われます。丹毒が心配な人や治療したい人は、皮膚科・小児科・内科・感染症内科を受診して下さい。

  • 顔や脚の皮膚表面に生じる細菌感染症
  • 原因となる細菌は、主に溶連菌(A群β溶血性連鎖球菌)である
  • 皮膚表面に付いた細菌が体内に侵入して真皮に感染を起こす
    • 真皮の深いところからそれよりも深い脂肪組織の感染を蜂窩織炎という
    • 筋肉の浅い部分の筋膜での感染を壊死性筋膜炎という
  • 通常は皮膚が細菌の侵入を防いでいるが、以下のような理由によって感染しやすくなる
    • 皮膚の切り傷や潰瘍
    • 虫刺され
    • 手術の後
    • 水虫
    • アトピー性皮膚炎
    • 肥満
    • むくみ
    • 糖尿病
  • 急激な悪寒や高熱(39-40℃)とともに、顔や脚に熱を帯びた赤い腫れが出現する
  • 腫れの表面は光沢があり、触ると硬く痛みがある
  • 腫れの範囲は急速に拡大していく
  • 赤くなっている部分の境界がはっきりとしている
  • 全身のだるさや吐き気などの症状を伴うこともある
  • 同じ部分に繰り返し発症することもある
    • 静脈やリンパのうっ滞が背景にある人は特に再発しやすい
  • 診察:見た目から診断される
    • 腫れ、痛み、発熱などの感染の徴候の有無を確認する
  • 血液検査:感染に伴う検査値の異常(白血球・CRP・赤沈・ASO・ASKなど)を調べる
  • 細菌検査:膿などを採取し、菌の種類や抗菌薬の効きやすさを調べる
  • 丹毒の診断では似た症状を生じる蜂窩織炎と壊死性筋膜炎との区別が重要となる
    • 蜂窩織炎
      • 真皮の深いところからそれよりも深い脂肪組織の感染
      • 皮膚表面に生じる赤い皮膚の変化の境界が丹毒より不明瞭
    • 壊死性筋膜炎
      • 筋肉の浅い部分の筋膜での感染
      • 強い全身症状がある
      • 皮膚症状が範囲が急速に広がっていく
      • 炎症が強いと皮膚の色が黒色に変化していく
      • 痛みを伴うことが多い

丹毒の治療法

  • 抗菌薬の内服や点滴が一般的
    • ペニシリン系抗菌薬
    • セフェム系抗菌薬
    • リンコマイシン系抗菌薬
  • 患部の不快感を和らげるために冷やしたり痛み止めの薬を使用したりできる
  • 症状が治まったとしても7-10日間は抗菌薬を飲み続ける
    • 腎臓の炎症(急性糸球体腎炎)が遅れて出てくることがある
    • リウマチ熱という全身の炎症性反応が起こることがある(抗菌薬をきちんと使用することはリウマチ熱を予防することにつながる)
  • 再発しやすいため、同じような症状が出てきたら皮膚科か内科にかかるようにする(子どもは皮膚科か小児科にかかる)
丹毒が心配な方

丹毒は皮膚に生じる感染症です。顔や手足に発症しやすいですが、傷口や虫の刺し口をきっかけに菌が入り込むと、皮膚のある場所ならばどこにでも生じる疾患です。

丹毒の診断は特別な検査なしで行います。経過と診察結果で診断し、炎症の強さを調べる意味で血液検査を行うこともありますが、こちらは診断のために必須なものではありません。

皮膚が赤く熱をもって腫れている場合など、ご自身が丹毒でないかと心配になった時には、もしかかりつけの内科や皮膚科クリニックがあれば、まずはそこで相談してみることをお勧めします。皮膚科の病気ではありますが、幅広く見られる一般的な感染症のため、内科でも診療が可能です。特に普段かかっている病院がなくて初めて受診するのであれば、皮膚科のクリニックが良いでしょう。丹毒はクリニックでも大病院でも、検査の精度や治療方針には差が出ない病気の一つです。症状が辛い中、大病院で長時間待つよりは、クリニックで素早く診断をつけてもらい、自宅で安静にするのも一つの選択肢です。

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丹毒の治療は抗生物質(抗菌薬)の使用になります。入院せず通院で治療できると判断されれば飲み薬での治療となります。

抗菌薬はペニシリン系、セフェム系がはじめは主に使われます。しかし薬剤に耐性を持った菌がいるため、最初のが効かなかった場合、抗菌薬を変更する必要があります。処方された薬を使用しても改善が見られない場合には、別の病院を受診するのではなく、出来る限り最初と同じ医療機関を再診するようにしてください。「この薬の効果がなければ次はこう考える」という二の手、三の手がある中で効く可能性の高いものから順に治療が行われるためと、最初の時点からの皮膚の様子の変化が経過を追う上で重要なためです。

現在の日本の医療体制では、「通院は近所のかかりつけ医、入院は地域の総合病院」といった分業と、医療機関同士の連携が重視されています。重症の患者さんが安心していつでも総合病院にかかれるように、総合病院でなくとも診療が行える病状の方は、できるだけ地域のクリニックを受診してもらうことで、住み分けを行うという形です。これには、地元に自分のかかりつけ医(主治医)を作ることで、その人の病状全体が把握できるというメリットもあり、必要あればその都度、病気ごとに専門の医師や医療機関と連携して診療を行います。

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