ゆる~く広がる渦巻腕 ハッブル宇宙望遠鏡が観測した渦巻銀河「NGC 2008」
こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した渦巻銀河「NGC 2008」。
がか座の方向、約4億2500万光年先にあります。
銀河バルジ(渦巻銀河にみられる中心部分の膨らみ)は小さく、その周りを囲む渦巻腕(渦状腕)が途中から大きく開いて広がっている様子が印象的です。
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した渦巻銀河「NGC 2008」(Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Bellini)】銀河には、その形態や活動などに従ったいくつかの分類方法がありますが、渦巻銀河の場合はバルジの大きさや渦巻腕の巻き付き方をもとにした分類があります。
ESA=ヨーロッパ宇宙機関によると、銀河を形態で分類する方法の一つであるハッブル分類に従うと、NGC 2008は「Sc」に分類されます。
先頭の「S」はその銀河が渦巻銀河であることを示していて、その後に付いた「c」はバルジが比較的小さくて渦巻腕が大きく広がっていることを示しています。NGC 2008の特徴は、まさにこの分類にあてはまります。
ちなみに、天の川銀河のように中心に棒状構造を持つ棒渦巻銀河は、「S」ではなく「SB」に分類されます。もしもNGC 2008に棒状構造があれば、「SBc」に分類されたことでしょう。
また、バルジが比較的大きくて渦巻腕がきつく巻き付いている場合は「a」を付けた「Sa」や「SBa」に分類されますし、「a」と「c」の中間的な形態の場合は「b」を付けた「Sb」や「SBb」に分類されます。
一つひとつが異なる姿をした渦巻銀河や棒渦巻銀河。その細かな形態の違いにも是非注目してみて下さい。
冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」で取得したデータを使って作成されたもので、ESAから2020年2月10日付で公開されました。
本記事は2021年6月16日公開の記事を再構成したものです。
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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