偉大なるブラックミュージック・おすすめの名曲
偉大なるブラックミュージック・おすすめの名曲favorite_border最終更新:2025/9/6偉大なるブラックミュージック・おすすめの名曲- 音楽ライターKOH-1レコードショップ勤務時代より副業で音楽ライターを開始、音楽雑誌やディスクガイド本、ムック本にwebメディアなどへの寄稿を18年以上担当。ライターとしては洋楽が主戦場ですが、音楽リスナーとしては35年以上「好きなものが好き」をモットーに好奇心を忘れないことを常に心がけています。バンド活動歴あり、作詞作曲を担当するベーシストという立ち位置でした。演奏経験のある楽器はベース、ギター、ピアノ。40代半ばから英語の勉強を開始、現在も継続中です。
- 元洋楽専門ボーカル講師Ryo「小手先から学んで実践を楽しむ」をモットーに洋楽専門のボーカル講師を経験。10代の頃に「洋楽=英語」という概念に疑問を感じ、世界中の楽曲を聴き始めました。現在では80ヵ国以上の音楽を聴き漁り、個人で楽曲紹介のブログを運営。普段はヌエボフラメンコ、ボレロ、カンツォーネ、R&Bなどのジャンルをよく聴きます。あなたが求める1曲を探して、日々記事を更新してまいります!
ブラックミュージックの偉大な功績は、ジャズやブルース、ゴスペルにソウルといった音楽ジャンルを生み出したというだけではありません。
ロックやポップスの歴史に残る名曲におけるインスピレーションの源泉でもありますし、20世紀以降の音楽ジャンルに対して最も影響力があり、それは21世紀以降も脈々と受け継がれています。
そんな偉大なるブラックミュージックのルーツを探るべく、今回は60年代から90年代までのソウル~R&B系のクラシックな名曲を中心にリサーチしています。
後半は近年の楽曲も紹介していますから、最新のヒップホップやR&Bがお好きな方も、ブラックミュージックをよく知らないという方も要チェックです!
偉大なるブラックミュージック・おすすめの名曲(1〜10)
Are You That Somebody?AaliyahAaliyah – Are You That Somebody (Original Video)アメリカの著名な音楽サイト「Pitchfork」が2022年の9月に公開した、最新版の「1990年代のベストソング TOP250」は現代の音楽業界やカルチャーなどへの影響も踏まえた大胆なラインアップへと刷新されており、音楽ファンの間では大いに話題を集めました。
ベスト5に選ばれたのはすべて女性のアーティストであり、ブラックミュージックという今回のテーマにおいて特筆すべきは3位にラインクインしたアリーヤさんの『Are You That Somebody?』でしょう。
22歳の若さで悲劇的な事故で亡くなってしまった天才的なシンガーであり、あの宇多田ヒカルさんも憧れていたというアリーヤさんが1998年に発表したこちらの『Are You That Somebody?』はオリジナルアルバムの収録曲ではなく、映画『ドクター・ドリトル』のために書き下ろされた曲なのですね。
2000年代以降のヒットチャートを席巻する名プロデューサーのティンバランドさんが手掛け、ストリート感あふれるヒップホップのバイブスと洗練されたR&B、ポップスの要素をも見事に融合させて商業的にも大きな成功を収めました。
抑制を効かせたアリーヤさんの歌唱は、声を張り上げてソウルフルかつパワフルに歌い上げるシンガーとは全く違うものですが、だからこそこの楽曲の持つ突出したクールネスが際立ちつつ、情報量の多いトラックの中で落ち着きを払ったヴォーカルスタイルに多くのアーティストたちが影響を受けたのです。
20年代の今、90年代のR&Bに影響を受けた若いアーティストが多く登場していますが、すでにクラシックな輝きすら放つこの楽曲を聴くことで、現代のR&B系のシンガーたちのルーツをひもとくことができるでしょう。
expand_lessランキングを上げるexpand_more下げるKOH-1問題を報告するFeeling GoodNina SimoneNina Simone – Feeling Good (Official Video)アメリカのブラックミュージックを語る上で、絶対に外せない偉大な女性ボーカリスト、ニーナ・シモンさん。
1950年代から1970年代にかけて活躍したシンガーで、ローリン・ヒルさんといった著名なアーティストにも影響を与えました。
そんな彼女の名曲としてオススメしたいのが、こちらの『Feeling Good』。
人生を悟ったような、芸術的なリリックと、ブルースとソウルをミックスさせたクールなサウンドは、ブラックミュージックに大きな影響を与えました。
expand_lessランキングを上げるexpand_more下げるRyo問題を報告するSeptemberEarth, Wind & FireEarth, Wind & Fire – September (Official HD Video)ニューソウルとともに1970年代のブームを巻き起こした、ファンク・ミュージックとディスコ・ミュージック。
アース・ウィンド・アンド・ファイアーは、このファンクとディスコに多大な影響を与えたグループで、現在、大活躍しているブルーノ・マーズさんにも大きな影響を与えたことで知られています。
こちらの『September』は、そんな彼らの代表的な作品で、王道のファンクミュージックに仕上げられています。
オシャレでハイセンスな曲でありながら、キャッチーな要素も兼ね備えており、一度、耳にすると頭にびっしりと残るメロディーです。
expand_lessランキングを上げるexpand_more下げるRyo問題を報告するRespectAretha FranklinAretha Franklin – Respect [1967] (Aretha’s Original Version)「クイーンオブソウル」や「レディソウル」といった異名でも知られる、ソウルミュージックという枠内をこえてポピュラー音楽界における偉大な歌姫、アレサ・フランクリンさん。
圧倒的な歌唱力はもちろん、女性解放運動や公民権運動の象徴的な存在でもあり、決して幸福とは言えなかった波乱続きのプライベートも含めて、彼女の人生そのものが伝説であり、存在自体が音楽のみならずさまざまなカルチャーや政治などにも影響を与えています。
そんなアレサさんの代表的な楽曲である『Respect』は、まさに偉大なブラックミュージックが生み出した宝物のような大名曲!
もともとはアレサさんと同じく伝説的なソウルシンガーであり、ソングライターとしても素晴らしい楽曲を生み出しながらも若くして事故で亡くなってしまったオーティス・レディングさんが作詞と作曲を務めて自身の曲として1965年にリリースした曲なのですが、1967年にアレサさんのカバーで改めて発表されて大ヒットを記録したという経緯があるのですね。
さまざまな記録を打ち立てた『Respect』は単なるヒット曲というだけではなく、アレサさんが女性目線の楽曲へとアレンジを加えたことから公民権運動やフェミニスト運動などのアンセムとなり、世界中の女性たちに勇気と希望を与え続けています。
ジェニファー・ハドソンさんが主演を務め、2021年に公開されたアレサさんの伝記映画『リスペクト』はもちろんこの楽曲から取られており、劇中でこの曲を歌うジェニファーさんの熱唱も必見ですよ!
expand_lessランキングを上げるexpand_more下げるKOH-1問題を報告するEx-FactorLauryn HillLauryn Hill – Ex-Factor (Official HD Video)ネオソウルの女性アーティストとして絶大な支持を集める、ローリン・ヒルさん。
日本では映画『天使にラブソングを2』のヒロイン役として知られていますね。
ネオソウルはソウル・ミュージックにヒップホップやファンク、ジャズといった要素をミックスさせたジャンルなのですが、彼女のネオソウルはヒップホップのエッセンスが非常に強いことで有名です。
そのためラップのイメージを強く持っている方も多いかもしれませんが、シンガーとしての実力も一流です。
こちらの『Ex-Factor』でもヒップホップの要素を全面に打ち出しつつ、彼女のハイセンスなボーカルも同時に楽しめる素晴らしい作品に仕上げられています。
expand_lessランキングを上げるexpand_more下げるRyo問題を報告する(Sittin’ On) The Dock Of The BayOtis ReddingOtis Redding – (Sittin’ On) The Dock Of The Bay (Official Music Video)不世出のシンガーソングライターであり、26年というあまりにも短い生涯の中で素晴らしい楽曲と歌唱を世に生み出したオーティス・レディングさん。
自家用飛行機における事故死、という悲劇を免れていたら今ごろ音楽シーンはどのように変わっていたのか……などといった想像は、ソウルミュージックを愛する方であれば誰もが一度は経験があるでしょう。
オーティスさんがミュージシャンとして本格的に活動していたのは20代の5年間程度ですが、デビュー当時の曲を聴けば分かるように、21歳の若者とは思えないほどに深みのある歌声は本当に驚かされますよね。
そんなソウルミュージック界の伝説、オーティスさんの偉大なディスコグラフィの中でも、事実上の遺作となった名曲『(Sittin’ On) The Dock of the Bay』を紹介します。
亡くなる三日前にレコ―ディングを終えたというこちらの楽曲は、オーティスさんとプロデューサーのスティーヴ・クロッパーさんによる共作で、26歳にして人生を達観したかのような物悲しげなヴォーカルと楽曲後半の口笛、落ち着いたアンサンブルが聴く人の胸を打ちます。
皮肉なことに、オーティスさんが亡くなった翌年の1月にリリースされたこの楽曲は本人にとっても唯一の全米チャート1位を記録、世界中の音楽ファンに愛され続ける名曲となりました。
従来の熱いソウルミュージックとは違う、同時代のロックやポップスも熱心に聴いていたというオーティスさんの革新的なセンスが光るこの楽曲は、ロック好きにこそ聴いていただきたいですね。
expand_lessランキングを上げるexpand_more下げるKOH-1問題を報告するPapa Was A Rolling StoneThe TemptationsThe Temptations Papa Was A Rolling Stone 1972 Single Versionブラックミュージックの歴史を語る上では欠かすことのできない名門レーベル「モータウン」を代表するコーラスグループの一つであり、1960年代のデビューから2020年代の現在にいたるまで活動を続けているのがテンプテーションズです。
今やオリジナルメンバーはオーティス・ウィリアムスさんだけとなってしまいましたが、メンバーチェンジを繰り返しながらもさまざまな時代においてヒット曲を発表しているというのは本当にすごいですよね。
本稿で取り上げている『Papa Was A Rolling Stone』は1972年にアンディスピューテッド・トゥルースというグループが発表したものが初出なのですが、同年の9月にテンプテーションズが改めてカバーしてシングルとして発表、全米チャート1位をマークして大ヒットを記録しただけでなく、グラミー賞受賞という栄誉も勝ち取ったという経緯があるのですね。
この楽曲のすごさは、名プロデューサーにしてソングライター、ノーマン・ホィットフィールドさんの存在が重要な位置を占めています。
1966年から1974年までのテンプテーションズの作品はすべてホィットフィールドさんとタッグを組んで生み出されたものなのですが、ホィットフィールドさんは従来のモータウンサウンドにサイケデリックロックなどの要素を大々的に持ち込み、独自のサウンドを作り上げました。
両者のコラボレーションによる最良の結果の一つが、こちらの『Papa Was a Rollin’ Stone』なのです。
残念ながら、ボーカルグループでありながら楽器主体のサウンドを重視したホィットフィールドさんの姿勢は両者の決裂を生んでしまいましたが、恐ろしくディープかつクールなこの楽曲の先鋭性は、むしろ若い音楽ファンにこそ再発掘されるべきものと言えそうです。
expand_lessランキングを上げるexpand_more下げるKOH-1問題を報告する続きを読むchevron_rightI Love You More Than You’ll Ever KnowDonny Hathawaychevron_left前へ1/20次へchevron_right