プーチン「オレシュニクは迎撃不能」ダミー弾頭が暴いたロシアの焦り
プーチン「オレシュニクは迎撃不能」ダミー弾頭が暴いたロシアの焦り

プーチン「オレシュニクは迎撃不能」ダミー弾頭が暴いたロシアの焦り

プーチン「オレシュニクは迎撃不能」ダミー弾頭が暴いたロシアの焦り

梶原圭介 2026.01.19 アクセス   3,508

引用:Russian media

ロシアは9日、ベラルーシに前進配備した新型ミサイル「オレシュニク」を使用し、ポーランド国境に近いウクライナ西部の主要都市リヴィウを攻撃した。

オレシュニクは、独立した目標を個別に狙える核弾頭を最大6個搭載可能な中距離弾道ミサイル(IRBM)だ。大気圏再突入時の速度はマッハ10に達し、終末段階での迎撃は極めて困難とされる。ベラルーシからの発射後、欧州主要国の首都にはわずか6〜7分以内で到達する能力を持つ。米国が2019年に中距離核戦力(INF)全廃条約から脱退した後、ロシアがウクライナ戦線で初めて実戦投入した「第三次世界大戦用」とも目される最新鋭の戦略兵器だ。

今回の攻撃は、軍事的な実効性よりも政治的デモンストレーションの側面が強い。ロシアは米国の誤認による報復を避けるため事前に発射を通知しており、実際に使用されたミサイルには爆薬のないダミー弾頭が装着されていた。通常、核弾頭を搭載しなければ有用性が限られる高価なオレシュニクを、より安価な兵器で代替可能なリヴィウ攻撃に使用した背景には、プーチン政権が直面する「屈辱的な状況」がある。

■窮地に立たされるロシアの同盟関係

ロシアにとって、世界情勢は不利な方向に進んでいる。長年、南米の拠点として支援してきたベネズエラのニコラス・マドゥロ氏が米軍特殊部隊(デルタフォース)に電撃的に拘束された。ロシアは過去20年間で350億ドル(約5兆5,000億円)相当の軍事援助を行ってきたが、ロシア製防空システムは米軍機を1機も阻止できず、巨額の融資も回収不能になる懸念が生じている。

さらに、北大西洋では米国の禁輸措置を回避しようとAIS(自動識別システム)を切って逃走中だったロシア国旗掲揚のタンカー「ベラ1号」が、米海洋警備隊に史上初めて拿捕された。付近にいたロシア潜水艦も米国の行動を阻止できなかった。11日には、ウクライナでの「特別軍事作戦」の期間が、独ソ戦の1418日を超えた。ロシアの軍事力はウクライナ国境付近に釘付けとなり、中南米の同盟国キューバの危機に対処する海軍力すら残されていないのが現状だ。

■トランプ政権の予期せぬ強硬姿勢

プーチン大統領はトランプ大統領の再選による孤立主義への回帰を期待していたが、現実は異なった。トランプ政権はシリアやナイジェリアのテロ拠点に大規模爆撃を敢行。トランプ氏はゼレンスキー大統領による「プーチン拘束」の要求に対し、「その必要はない。(良好な関係だったが)非常に失望した」と述べ、プーチン氏を格下に見るかのような侮辱的な修辞を使い始めている。

こうした状況下で、プーチン大統領はあえて戦略ミサイルを使用することで「ロシアは依然として超大国であり、統制力を保持している」という警告を米国とNATOに送ったのだ。バルト安全保障財団の専門家グレン・グラント氏は、「メッセージは明確だ。リヴィウの次はワルシャワやバルト三国の首都も標的になり得るということだ」と指摘する。

しかし、米メディア「アトランティック・マンスリー」は、こうしたプーチン氏の誇示がトランプ政権には通用せず、むしろ核を背景とした両者のエスカレーションが、冷戦以来最も危険なレベルに達する可能性があると警告している。

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