【整備士が解説】自転車チェーンから音鳴りする原因と直し方
【整備士が解説】自転車チェーンから音鳴りする原因と直し方

【整備士が解説】自転車チェーンから音鳴りする原因と直し方

悩んでいる人
  • 自転車のチェーンから音が鳴っている
  • カタカタ、カタカタ、ガラガラ、キュルキュル…
  • 何が原因なのだろう?直し方が知りたいなあ。

こんなお悩みを解決します。

 

 

【この記事で分かること】

  • 自転車チェーンの音鳴り、よくある原因と直し方
  • ママチャリ/クロス、ロードバイク別に考えられるケース
  • ベルトの自転車が音鳴りする場合の原因
  • 直すにはどうしたらいいのか?

 

この記事を書いた人 かける

かけると申します。 . ■自転車安全整備士、技士資格保有 ■日本一周 ■年越し宗谷岬 ■ブログ最高月間アクセス数35万PV

SNSフォローはコチラ!

 

かける

自転車整備士の私が解説します。

 

「チェーンの異音」は様々な原因がありますが、実は簡単に直る場合も多いです。

本記事を読めば「どうしたら直るのか?」が分かりますよ。

目次
  1. 【整備士が解説】自転車チェーンから音鳴りする原因と直し方
  2. ママチャリでよくある原因
    1. チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)
      1. 外装変速と内装変速
      2. シングルギアや内装変速はチェーンがたるむ
    2. チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
    3. ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)
  3. スポーツバイク(ロード、クロス、MTB)でよくある原因
    1. フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ)
      1. 音鳴りが直せない場合もある
      2. (特にロードバイク)トリム操作を使えているか?
      3. 変速の調整
    2. チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
    3. ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ)
      1. ディレイラーハンガーの曲がり
      2. 変速不調
  4. 【補足】ベルトの自転車が音鳴りする場合
  5. まとめ

【整備士が解説】自転車チェーンから音鳴りする原因と直し方

かける

チェーンの音鳴りは「ママチャリ」と「スポーツバイク」によって、よくある原因が異なります。

 

結論、下記の通りです。

 

【ママチャリでよくある原因】

  • チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)

 

【スポーツバイク(クロス、ロード、MTB)でよくある原因】

  • フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ)

 

中でも最も多い原因を赤文字で書きました。

ママチャリならチェーンケースとの擦れ。スポーツバイクならフロントディレイラーとの擦れです。

 

問題が起こっているかどうかの確認は、知識の無い方でも可能です。目視で分かります。これからお伝えする箇所をチェックしてみて下さい。

ママチャリから順に解説します。 ※クロスバイクやロードバイクにお乗りの方は、次の項目へスキップして下さい。

 

もちろん異音の原因は本当に様々。今回紹介する原因ではない可能性も十分にあります。

本記事を参考にしつつ、分からなければお店へ持ち込んでください。中には重大なトラブルを抱えている場合もあります。

ママチャリでよくある原因

かける

ママチャリでよくある原因が下記3つです。

 

【ママチャリでよくある原因】

  • チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)
チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)

かける

「チェーンが伸び、たるむことによって、ケースに擦れている」が最も多い音鳴りの原因です。

 

直すためには「チェーンを張る」という作業を行います。

 

 

ただし、この症状が出るのは下記の条件に当てはまる自転車のみです。

【症状が出る条件】

  • 変速(ギア)の無い自転車に乗っている
  • 変速はあるが「内装変速」タイプの自転車である →「外装変速」の場合は対象外

 

 

「変速(ギア)の無い自転車に乗っている」

…この条件は説明不要ですね。そのままでして、特に変速のついていない自転車に乗っている方です。2万円前後の安い自転車に多いです。

 

「変速はあるが“内装変速”タイプの自転車である」

…この意味がよく分からない方もいるでしょうから、解説します。

 

外装変速と内装変速 かける

自転車の変速には2種類あります。

  1. 外装変速
  2. 内装変速

このうち、チェーンの張り調整が必要なのが「内装変速」タイプ。

これらは見た目が違うので、初心者でも簡単に判別可能です。

 

これが「外装変速」です。スプロケットとリアディレイラー(変速機)が特徴です。

ギア部分にはスプロケットと呼ばれるギア板がついており、ギアの段数分枚数があります。例えば「6段変速」の自転車であれば、スプロケットに6枚のギア板があります。

 

かける

とにかく「スプロケット(主に6枚のギア板)」が付いていれば外装変速です。

外に変速機が付いているから“外装”です。

↑これが「内装変速」です。ギアを切り替えるレバーが付いているのに、ギア板は1枚しかありません。ハブの中で変速を行うからです。

 

かける

「変速があるのにギアが1枚しかない」なら、内装変速です。

 

そして今回、チェーンがたるんでケースに擦れるという症状が出るのは“内装変速”になります。

 

シングルギアや内装変速はチェーンがたるむ かける
  • ギアの無い自転車
  • 内装変速の自転車

上記の自転車は、走行距離に応じてチェーンのたるみ(伸び)が生じます。

たるんできたら、その都度「張り調整」を行う必要があるのです。

 

※外装変速の場合、変速機がたるみを取る機能があるため、張り調整は必要ありません。

 

 

チェーンが過度にたるみ過ぎると「チェーンケース」に接触し、音鳴りします。ガラガラ…と擦れる音ですね。

たるみを取る必要がある自転車なのに、何もメンテナンスしてこなかった方は要確認です。写真で解説します。

 

↑チェーンを覆っているカバーが「チェーンケース」です。

 

 

チェーンのたるみがない場合、ピンと張っています。だからケースには擦れません。新車の時はガラガラ音鳴りしていなかったはずです。

 

チェーンが伸びてくると張りがなくなります。

 

輪ゴムを両手で引っ張るとピンと平行に張りますが、手を近づけるとダラーンと垂れますよね。  

それと同じで元々真っすぐに張っていたチェ―ンがたるみ、「赤丸」あたりでケースに擦れるようになります。これが最もよくある音鳴りの原因です。

 

かける

擦れているかの確認は、裏側から覗けばわかります。

ペダルを回してみて下さい。チェーンがどこかと擦れていませんか。

 

※フルケースの場合、裏面もカバーで覆われているので見えません。

 

フルケースで中が見えない状態であれ、手で回してケース付近から「ガラガラ…」と音がするなら、チェーンのたるみが原因でしょう。あるいはチェーンケースが曲がっていて擦れている場合もあります。

 

 

直すには「チェーンの張り調整」を行えばOK。

サイクルベースあさひの工賃表を参考にすると、張り調整費用は「550円」となっております。 ※23年10月現在

チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)

かける
  • チェーンが茶色く錆びていませんか?
  • 定期的にオイルを注していますか?

 

油が切れている場合「キュルキュル」という音が鳴ります。

メンテナンスをする人の方が少ないので、この音鳴りも非常に多い原因です。

 

自転車のチェーンにはオイルが必要不可欠です。

より滑らかに、より軽く走るためにオイルが欠かせません。オイルが無いと走りが重くなるほか、チェーンが錆びます。油によるコーティングが剥がれるからです。月に1回程度の頻度が目安。

 

まずやるべきことは「注油」です。

花に水をやらないと枯れてしまうように、チェーンにオイルを注さないと錆びるのは当たり前。音が鳴るのは当たり前の現象だからです。

 

ギモンの声

【よくある質問】

チェーンのオイルってクレ5-56とかでもいいの?

…とよく聞かれます。

 

 

かける

「適している」とは言えないですが、油を全く注さないよりは掛けた方がいいです。

>>自転車のチェーン油として5-56やラスペネを使うのはアリ?

 

ただ推奨はやはり「自転車用のオイル」を使うべきです。

ママチャリの場合、錆に強いオイルを使うのがオススメです。↓

 

EVERS(エバーズ) 長期防錆剤 MG-3 100ml created by Rinker エバーズ(EVERS)

 

 

注油をしてもなお音が鳴るなら別の問題になります。一つずつ可能性が高いものから潰していきます。オイルは絶対です。

ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)

かける

ペダルの棒が付いている先には、「ボトムブラケット」という軸があります。

普段ペダルが滑らかに回転するのは、ボトムブラケットにベアリング(玉)があるからです。

 

このベアリングが割れると、漕いでいて「バキバキ」系の音鳴りが発生します。

 

 

直接的にチェーンの音鳴りではないものの、「漕いでいて音が鳴る=チェーンだ!」と思われる方も少なくないです。なので今回、原因の一つとして挙げました。

 

ベアリングがぶっ壊れるのは、ある程度使い古した自転車になります。

買ってすぐ壊れるようなパーツではないですね。

 

特に下記条件で起こりやすい印象です。※もちろんこの限りではありません。

  • 脚力の強い男子学生が乗っている
  • 2年以上通学で使った自転車

 

かける

ベアリングが割れたなら、「ボトムブラケット」というパーツを交換します。

修理費用は高額になりがちです。

 

サイクルベースあさひの工賃表を参考にすると、下記の工賃となっております。パーツ代が別途掛かります。(23年10月現在)

 

 

 

中々一般人に「ボトムブラケットに異常があるか?」なんて分からないでしょう。

外からは中の状態が分からないので、経験に基づく判断によるところが大きいからです。

 

【注意】

ボトムブラケットは車種によって使うものが異なります。 メーカーから補修品を取り寄せる場合が多いため、買ったお店に持ち込んでください。

スポーツバイク(ロード、クロス、MTB)でよくある原因

かける

続いて、ロードバイクやクロスバイクなどで音鳴りする場合の話です。

 

主な原因は下記になります。

 

 

【スポーツバイク(クロス、ロード、MTB)でよくある原因】

  • フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ)
フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ) かける

前側にも変速のある自転車の場合、ぶっちぎりで最も多い原因が「フロントディレイラーとチェーンの擦れ」です。

 

操作や調整で直ることが多いですが、どうしても音鳴りするケースもあります。

 

 

↑結論、原因はここの擦れ。前側の変速機=フロントディレイラーとチェーンの干渉です。

一応確認のために試してほしいことがあります。

 

【試してほしい事】

  • 走っていて音が鳴るギアを見つける
  • 自転車から降りて、後輪を浮かせ、手でペダルを回してみる
  • 写真の場所でフロントディレイラーとチェーンが擦れていないか目視で確認

 

かける

…もし擦れていた場合のために、直し方を解説します。

 

  1. (特にロードバイク)トリム操作を使えているか?
  2. 変速の調整

 

音鳴りが直せない場合もある

ただし、どうしても音鳴り(擦れ)が取れないケースもあります。

特に以下の組み合わせで鳴る場合は仕方が無いこともあります。

 

【音鳴りしても仕方のないギアの組み合わせ】

  • 前ギア:一番重い × 後ろギア:一番軽い
  • 前ギア:一番軽い × 後ろギア:一番重い

 

かける

要するに「極端な斜め掛け(たすき掛け)状態」になる組み合わせで使っている場合、干渉が取れない場合もあります。

 

そもそも、そのギアの組み合わせが不適切ですので、なるべくチェーンが平行になるよう前後のギアを変速してください。

(特にロードバイク)トリム操作を使えているか?

かける

(特にロードバイクに乗られている方が対象です。)

 

フロントディレイラーの「トリム操作」はご存じですか?

音鳴りを解消するためのレバー操作です。半押しして使います。

 

擦れてガラガラ音鳴りしている場合、単に「トリム操作」が使えていないことが原因かもしれません。

「なにそれ、初めて聞いた」という方へ、こちらの記事で詳しく解説しています。試してみて下さい。

 

>>【音鳴り】フロントディレイラーにチェーンが当たる時の解決方法 変速の調整

かける

フロントディレイラーの調整が必要な状態かもしれません。

主に考えられる原因は下記の2つ。

 

  1. シフトワイヤーの張り調整
  2. H,Lアジャストボルトの可動域調整

 

専門知識が必要な作業になりますので、お店に任せるのがおすすめです。(下手に自分でいじって悪化させることが多い箇所です。)

チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)

かける

ママチャリと同じく、「オイル不足」「サビ」によっても異音が発生します。

キュルキュル…という音ですね。

 

スポーツバイクの場合、距離を乗る方も多いはず

  • 3-500kmに1回の注油
  • 1カ月に1回の注油

注油の頻度としてはこのくらいです。

 

ママチャリと違い、スポーツバイクの場合はオイルにも走行性能が欲しいところ。

錆を防ぐことも大切ですが、それ以上に「より滑らかな回転」も重視しますよね。

 

おすすめはワコーズのチェーンルブです。チェーンクリーナーで掃除をしてから注油を行ってください。詳しい手順はこちらで解説しています。

>>【初心者必見!】自転車チェーンの洗い方・注油方法を完全解説

【お得なクリーニングセット】WAKO’S(ワコーズ) フォーミングマルチクリーナー&チェーンクリーナー&チェーンルブ WAKO’S(ワコーズ) ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ) かける

走行時に「チャッチャッ」という音鳴りがするなら、下記が原因の可能性があります。

 

  1. ディレイラーハンガーの曲がり
  2. 変速不調
ディレイラーハンガーの曲がり

「ディレイラーハンガー」とは、リアディレイラーを取り付ける小さなパーツです。

主にアルミ、カーボン素材のスポーツバイクに採用されています。

 

ディレイラーハンガーが曲がると変速機自体が斜めになります。

それが原因となってチェーンの位置が悪くなり、「チャッチャッ」と音鳴りすることがあります。

 

かける

直すためには、ディレイラーハンガーの交換が必要です。

曲がったら交換が必要な消耗品。

 

こちらの記事で詳しく解説しています。

>>ディレイラーハンガーの選び方と交換手順【曲がったら交換】

変速不調

かける

前側の変速と同様、調整が必要な状態になっているかもしれません。

 

主に「シフトワイヤーの張り調整」ですね。

 

シフトワイヤーは伸びるものです。伸びると変速の入りが悪くなります。

通常はレバーを押すごとに「ギア1.0」「ギア2.0」と入っていたものが、緩むと「ギア1.6」みたいな中途半端な位置に入ってしまうのです。

 

その結果、リアディレイラーが上がったり下がったりを繰り返すので、ガチャガチャと音鳴りします。 >>【自転車のリア変速不調】主な7つの症状と原因・解決方法

 

かける

変速調整をすれば簡単に直りますので、お店で見てもらいましょう。

>>【車種共通】自転車のリアディレイラーの変速調整【完全理解】

【補足】ベルトの自転車が音鳴りする場合

かける

最後に補足として、「ベルト」の自転車が音鳴りする原因を紹介します。

 

おそらく漕ぐと“ギュルギュル”と鳴ると思うのですが、これはベルトの擦れる音ですね。

音は気になると思いますが、走行には全く問題ありません。

 

【直し方】

  • まずはベルトを乾拭きする
  • ダメならシリコンルブを薄く塗布する

 

詳しくはこちらの記事にて解説しております。

>>自転車のベルトからキュルキュル「異音」がする時の解決方法

まとめ

最後に、本記事の要点をまとめます。

 

【ママチャリでよくある原因】

  • チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)

 

【スポーツバイク(クロス、ロード、MTB)でよくある原因】

  • フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ)

 

…中でも赤文字で書いた原因が最もよくある問題です。最初にチェックしてみて下さい。

本記事が誰かのお役に立てば幸いです。

 

📎📎📎📎📎📎📎📎📎📎