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ブラインシュリンプ孵化器の自作ブラインシュリンプは熱帯魚の飼育や繁殖、そして稚魚のエサとして欠かせない存在です。
高い嗜好性と栄養価に加え、色揚げの効果もあるので稚魚のみならず成魚にも与えたい飼料です。
本記事では、私が使っているブラインシュリンプ孵化器の自作について紹介します。
似たような孵化器は海外の養殖業者でも使われており、孵化したブラインシュリンプを半自動で取り出すことも出来ます。
簡単な材料のみで作れますので、是非チャレンジしてみましょう。
- ブラインシュリンプ孵化器の自作
- ブラインシュリンプ孵化器を自作するメリット
- コスパ
- 水量の増加→孵化量の増加
- エアー音の変化
- 泡立ちの軽減→孵化率の向上
- ブラインシュリンプ孵化器の作り方
- 必要な材料
- 1.ペットボトルを用意する
- 2.ペットボトルをカットする
- 3.キャップにプラジョイントを取り付ける
- 4.エアチューブを繋ぐ
- 5.土台を組み立てる
- 6.一方コックを取り付ける
- 自作ブラインシュリンプ孵化器の使い方
- 1.孵化器に塩水を入れる
- 2.ブラインシュリンプエッグを入れる
- 3.エアーを通す
- 4.規定時間放置して孵化させる
- 5.一方コックを閉じてエアーを止める
- 6.ブラインシュリンプを抽出する
- 7.給餌容器に移す
- 8.魚に与える
- まとめ
- ブラインシュリンプ孵化器を自作するメリット
市販品がある中で、何故自作する必要があるのか?
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市販品のブラインシュリンプ孵化器といえば、ニチドウさんのハッチャー24。
水槽の中に設置したりして鑑賞性を求める方、なんとなくメーカー品の方が安心という方は別にこれでも良いとは思うんです。
ただ、市販品だから性能が良いのかというと決してそうではありません。
孵化したブラインシュリンプはスポイトで吸わないといけませんし、卵が縁にこびりついて孵化率が悪いなどの問題点もあります。
費用も決して高くなく、複数台必要な方からするとコストも馬鹿にできません。
以上の点を踏まえて、ブラインシュリンプ孵化器の自作にはこのような人が向いています。
- 孵化器を安く揃えたい人
- 市販品よりも高い性能を求める人
- ブラインシュリンプを一度に孵化させる量が多い人
- DIY的な要素を楽しめる人
ブラインシュリンプ孵化器を自作するメリットについて、市販の孵化器との比較をまとめます。
コスパリンク
ブラインシュリンプ孵化器を自作する最大のメリットはコスパの良さです。
市販の孵化器は1500円以上しますが、自作すると材料費500円もかかりません。
また、大量のブラインシュリンプが必要な場合も、コスパの良さを生かして孵化器を複数作ることで補うことが可能です。
水量の増加→孵化量の増加
自作することで、市販品よりも水量の多い孵化器を作れます。
つまり、水量が多くなることで、より沢山の卵を入れられるという事。
市販品よりも、一台で多くのブラインシュリンプを孵化させる事が出来ます。
ブラインシュリンプの卵は、水量に対して過密状態だと孵化率が低下します。
エアー音の変化市販の孵化器はエアストーンを用いますので、細かいエアーの「シュワシュワ」音がなります。
対して、自作の孵化器は大きいエアーの「ポコポコ」とした音。
投げ込みフィルターの音に近いですね。
どちらの方が気になるかは個人によりますが、私は「シュワシュワ」とした市販孵化器の方がうるさく感じました。
泡立ちの軽減→孵化率の向上市販の孵化器には、致命的なデメリットがあります。
それは、孵化器の中が泡立ち、孵化する前の卵が縁に飛び散ってしまうという事です。
縁に飛び散った卵は放置していると孵化しないので、定期的に揺すって戻す必要がありますが、これがかなりのストレスです。
市販孵化器で泡立ってしまう理由は、エアーが細かいから。
自作孵化器ではエアーが大きいため泡立ちが軽減されており、縁に飛ぶ散る卵もごく僅かです。
その為、完全放置で孵化させることが出来ます。
ブラインシュリンプ孵化器の作り方さっそく、ブラインシュリンプ孵化器の自作方法を紹介していきたいと思います。
必要な材料必要な材料は以下の通りです。
作り方の工程で再度説明しますが、サッと目を通しておきましょう。
- 1.5Lペットボトル(炭酸飲料用)
- 一方コック
- プラジョイント
- エアチューブ
- テープ(耐水性)
- カッター
- 電動ドリル(ドライバーで代用可)
- 接着剤
それではさっそく、作り方を紹介していきます。
1.ペットボトルを用意するまずは炭酸用の細長い1.5Lペットボトルを2つ準備しましょう。
ここでの注意点として、使えるペットボトルと使えないペットボトルがあります。
実際に比べてみると、キリンレモンのペットボトルは注ぎ口の形が違うことが分かります。
ここを間違えると土台として使えませんので、ご注意ください。
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どのペットボトルならいいのか?
具体的な製品名を挙げると、サイダーのペットボトルは使えます。
ペプシやキリンレモンは使えません。CCレモンはどうだったかな…。
私も記憶しきれていませんので、飲める人はサイダーを買っておけば間違いありません。
2Lの四角いペットボトルで作る事もできますが、持ち手のへこみやギザギザにブラインシュリンプの卵が引っかかりますので、おすすめしません。
対流に適した形で、引っかかりのない炭酸ペットボトルの方が適しています。
2.ペットボトルをカットする次にカッターを用いてペットボトルをカットしていきます。
まずは土台となる部分から作ります。
目測で構いませんので、写真の部分でカットしましょう。
この際、ペットボトルを立てた際の足部分が土台となります。
カットの目安は真ん中ですが、更に上側で切ると土台を高くすることが出来ます。
土台を高くすると高低差が大きくなるので、孵化したブラインシュリンプが抽出しやすくなるというメリットが産まれます。
しかし、重心が高くなって倒れやすくなる、高さが出て嵩張るというデメリットもありますので、真ん中程度にしておくとバランスが良いです。
次は水を入れる容器となる部分を作ります。
水量は多いに越したことはありませんので、写真を目安に切りましょう。
カットすべき位置に丁度線が入っていますので、こちらも目安にしてください。
土台の足部分にエアチューブを通す穴を空けましょう。
私は適当にカッターで空けていますが、切り口が鋭くなって危険です。
バリが気になる人は養成テープなどを用いて、保護しておきましょう。
ペットボトル本体への加工はこれで完了です。
3.キャップにプラジョイントを取り付ける次にエアチューブを取り付けるためのエアジョイントを取り付けていきます。
まずは、電動ドリルを用いて穴を空けます。
穴あけ工具がない方はキリやドライバーなど、先が尖った物を使って空けましょう。
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リンク この際に電動ドライバーとドリルビットがあると非常に便利です。 電動ドリルは、塩ビ管に一方コックを取り付ける際には必須となるアイテム。 本格的な熱帯魚繁殖を考えている方は、後々も役立ちます。 穴が開いたら、輪っかが外側に来るように、プラジョイントを差し込みます。(写真参考) 仕上げに、水漏れ防止用として接着剤をたっぷり載せて乾かします。 私は100均の瞬間接着剤を使いました。 水漏れすると大変なので、両側をしっかり覆うように塗りたくった方が安全です。 これで加工に関しては終了しました。 後は組み立てるだけですね。 4.エアチューブを繋ぐ
接着剤が乾いたら、プラジョイントにエアチューブを繋ぎましょう。
長さの目安は20~30㎝程度。
あまりに長すぎると抽出の際に不便です。
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エアーだけでなく孵化したブラインシュリンプが通りますので、しなやかで固まらないエアチューブがおすすめ。
私が愛用しているのはこちらのハイソフトホースです。
5.土台を組み立てるエアチューブを穴から通し、2つの容器をはめ込みましょう。
ペットボトルが正しければこのようにスポッとハマります。
間違ったペットボトルを使ってしまうと、上手く入らずにグラグラしてしまいます。
次に、合体した容器がしっかりと垂直になるように整え、耐水テープで固定します。
リンク 私は養成テープを使っています。 この際に黒いテープで覆って、横からの光を遮光する人もいますが、そこはお好みで。 遮光すると下からライトを当てる事で、ブラインシュリンプをより早く集めて分離することが出来ます。(遮光しなくとも分離は出来ます) しかし、ブラインシュリンプは光を当てると孵化率が上がりますので、遮光する事が却って悪影響を及ぼす可能性もあります。 ブラインシュリンプ孵化器の真上にライトを置かないのであれば、遮光しない方が無難でしょう。 6.一方コックを取り付ける
エアチューブの先に一方コックを取り付けたら完成です。
リンク 今回の用途では一方コックにはエアーだけでなく、塩水が通ることになります。 劣化の影響を受けやすいので、質の良い国産メーカーがおすすめです。
リンク 中華製のコックは硬くなったり固着しやすいですが、コスパは最強。 水槽が大量にあったり、後々増設する人はまとめ買いしても良いと思います。 自作のブラインシュリンプ孵化器はこれで完成です。 私は一度作ったものを数年間使っていますが、汚れてくるので定期的に作り直しても良いでしょう。 作り方を事前に把握してしまえば、そこまで時間も掛からずに作れると思います。 自作ブラインシュリンプ孵化器の使い方
自作孵化器の使い方について説明します。
自作孵化器を使うコツとして、一定の水量に線を引いておきましょう。
私の場合は800mlの部分にマーカーで線を引いています。
こうしておくことで、塩の量を毎回測る必要がなくなって効率化に繋がります。
1.孵化器に塩水を入れるまずは塩分濃度が2%となるように水道水と塩を入れます。
水道水はカルキを抜かずとも大丈夫で、塩は溶け残っていても構いません。
リンク 私はこちらの塩を使用しています。 雪みたいにしっとりしているので、こぼしにくく使いやすいです。 料理や塩水浴にも使えますよ。
リンク 孵化率重視という方は人工海水用の塩を使いましょう。 コストはかかるものの、海水に近い方が孵化率は高くなります。 2.ブラインシュリンプエッグを入れる 塩水にブラインシュリンプエッグを入れます。
入れる量の上限はこれくらいが目安。 だいたい2~3gくらいかな。これ以上入れると孵化率に影響が出てきます。 孵化量の多い人は無茶せず複数台作りましょう。
リンク ブラインシュリンプエッグはテトラ製が王道。 孵化率が良いとは言えませんが、コスパは非常に良いです。
リンク 孵化率重視の方はニチドウ製がおすすめ。 ソルトレイク産なので孵化率が高いです。
3.エアーを通す
リンク 一方コックの反対側にもエアチューブを繋ぎ、エアーポンプと接続しましょう。 私のおすすめエアーポンプは水作の水心。 他メーカーと比べても圧倒的に静かで、振動音でストレスを感じる事が一切ありません。
リンク また、エアーポンプを低い位置に置く場合は、必ず逆流防止弁を付けましょう。 逆流防止弁がないと、エアーを止めた際に塩水が逆流し、エアーポンプが故障してしまいます。 エアーポンプを繋いだら、一方コックを開いてエアーを通します。 エアー量の目安としてはポコポコと水面が軽く揺れる程度、対流が起こってブラインシュリンプの卵が攪拌されていれば大丈夫です。 4.規定時間放置して孵化させる
ブラインシュリンプエッグを孵化するまで攪拌させます。
30℃で24時間程度ですが、常温(25℃)の場合は36時間くらい必要です。
ブラインシュリンプエッグの産地によっても変わりますので、製品のパッケージなどをご参考ください。
容器内の液体がオレンジっぽくなっていれば、孵化している証です。
5.一方コックを閉じてエアーを止めるブラインシュリンプの孵化が完了したら、一方コックを閉じてエアーを止めましょう。
エアーポンプ側のエアーチューブは抜いてしまって構いません。
しばらく待っていると、孵化したブラインシュリンプが下に溜まり、空になった卵は浮き上がります。
下から上にライトを当てることで、より早く集める事が出来ます。
6.ブラインシュリンプを抽出するブラインシュリンプが底に溜まったら、一方コックを開いて適当な容器に抽出します。
こちらが抽出したブラインシュリンプ。
プラジョイントの突起によって、多少の未孵化卵なら弾くことが出来ます。
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ブラインシュリンプの孵化率が悪い場合、スポイトなどを用いて底から少し上の部分だけ吸い上げて分離しましょう。
孵化量が多い方に向けて、私の分離方法を紹介します。
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使用するものはこちら。
容器に水道水を足して、再度攪拌し放置します。
暫くするとブラインシュリンプは浮いているけど、未孵化卵だけ沈んだ状態になります。
活きが悪かったり放置しすぎると、ブラインシュリンプも底に沈んでしまいます
このタイミングで上澄み部分だけをジャーっとメッシュカップに注ぎ入れましょう。
未孵化卵が見えてきたら止めます。
この段階でも既に8割は分離することができています。
再び水道水を入れ直し、同じ作業を繰り返します。
2,3回繰り返して、殆どのブラインシュリンプが分離出来たら、これでOK。
ロスも少なく、一度に何十グラムも沸かすヘビーユーザーにはおすすめの分離方法です。
7.給餌容器に移すメッシュカップに溜まったブラインシュリンプを給餌用の容器に移します。
リンク ブラインシュリンプの給餌容器として、使用者が多いのは洗浄瓶です。 安価なので、これで充分だと思います。
リンク 私が現在使っているのはこちらのオイラー。 金属ノズルなので、あらぬ方向に飛ばしてしまうミスがありません。 8.魚に与える
分離したブラインシュリンプを稚魚などに与えましょう。
余ったブラインシュリンプは冷蔵保存する事で、2日程度は保存することが出来ます。
これでブラインシュリンプ孵化器の自作と使い方は終わりです。
まとめ今回はブラインシュリンプ孵化器の自作方法について紹介しました。
皆さんも是非、自作の孵化器でブラインシュリンプの孵化に挑戦してみてください。