テニス通
テニス通

テニス通

スプリットステップのやり方 解説動画

今回の動画では、テニスで動き出しを速くするのに欠かせない「スプリットステップ」について解説していきます。「小さくジャンプする動き」という説明程度しかされない場合もありますが、それだけでは、不十分ですので、ここではやり方を細かく説明していきます。 基本的には、相手がボールを打つ際には、毎回スプリットステップを行う必要があります。 テニススクールなどでも最初の方に習う技術ですが、うまくやるのは、意外に難しい技術になります。ご自身の動き出しが遅いと感じている方は、スプリットステップに問題がある可能性が高いので、ぜひこの動画を参考に動きを修正してみてください。

速く動き出せる理由

スプリットステップで速く動き出せるようになる理由としてよく挙げられているのが、「反動をつけられる」ためです。 人の体は、反動をつけることで、より大きな力を発揮できる事が知られており、最初からヒザを曲げた状態からヒザを伸ばし始めるより、ヒザを素早く曲げてからヒザを伸ばし始めた方がより強く地面を蹴る事ができます。 反動をつけるとより力が発揮できる理由は、「伸張反射を使えるため」と「腱に弾性エネルギーを蓄えられるため」だという考えが一般的です。 スプリットステップにより速く動き出せる理由は反動以外にももう一つありますが、それについては、また後から解説していきます。

スプリットステップのやり方

スプリットステップを始める前の姿勢はこのようになります。 これについて詳しくは「基本の構え、レディポジションのやり方」というタイトルの動画で解説しておりますので、ここでは詳しい解説は省きます。概要欄にリンクが貼ってありますので、まだご覧でない方はぜひこちらも合わせてご覧ください。 この状態で小さくジャンプし、着地時には元の姿勢と同じような姿勢になるようにします。 着地時に両足の間の幅を広く取るようにし、両足の間の角度は90度程度になるようにします。 上半身は地面と垂直よりも30度程度前に傾くようにしてください。 ヒザを大きく曲げます。角度は110度程度です。 体を全体的に前寄り(前重心)にし、つま先側に体重を乗せるようにします。 ポジションを変えたい時には、前後左右に動きながらスプリットステップを行っても構いません。

スプリットステップと動き出し

速く、遠くまで動きたい場合には、スプリットステップの途中で行きたい方向に動き出す必要があります。 右にボールが来たとすると、動くべき方向が分かった時点で、体を右方向にターンさせ始めます。 同時に左足で地面を左斜め下に蹴ります。ここで、先ほど述べた「足幅を広く取る」ということが、動き出しを速くするのに役に立ちます。 右に速く動くためには、地面を左方向に強く蹴ることで、「作用反作用の法則」により、右に行くための力を地面から多くもらう必要があります。 作用反作用の法則とは、ある物体が他の物体に力を及ぼすとき、それとは逆向きで大きさの等しい力が働くという法則のことです。 下方向にいくら地面を蹴っても、もらえるのは、上方向にいくための力ですので、下方向への力を強くする必要はありません。 また、地面をより強く蹴れるのは、サイドステップで用いる足の付け根から足全体を横に振るような動きではなく、ヒザを伸ばして地面を蹴る動きです。 足幅を広く取り、左足を体から遠い位置に着地させると、ヒザを伸ばす動きで、左方向に地面を強く蹴れるため、より速い動き出しができるようになります。逆に、左足が体に近い位置にある場合、ヒザを伸ばす動きでは、地面を蹴る方向が下方向よりになってしまうため、速く動けなくなってしまいます。 次に右足の動きについて、説明していきます。 左足で地面を蹴っている間に「右足を左に引きつける動き」が起きるようにします。右足はそのままの位置では地面を左に強く蹴る事ができませんが、一度左の方に引きつけてから地面を蹴るようにすれば、長く、強く地面を蹴ることができます。 この動きを起こせる事こそが、スプリットステップで速く動き出せる最も大きな理由だと言え、ベースライン付近でラリーをしている時、ネット前にいる時のどちらでも、速く動く場合は、この動きを使う事が必要になります。(遅く動いても問題ない場合であれば、この動きは使いません。) 逆にこれができていないようだと、スプリットステップの意味があまりなくなってしまいます。 この動きが起きるようにするためのポイントは2つあります。 1つ目のポイントは、体重が右足にあまり乗っていない状態で地面を蹴ろうとすることです。 地面に体重が多く乗ってしまっていると、スムーズに足を引きつけられません。 体が空中に浮いている時間は、当然体重が地面に乗っていませんが、地面に足が着いていても、足首、ヒザ、股関節を固定させず、体を落下させていれば、その間は体重があまり乗らず、足を簡単に引きつけられます。 何故、関節を固定しないと体重が乗らないのか、やや分かりにくいと思いますので、簡単な例を出して説明していきます。 体重60kgの人が10kgの重りを持っていたとすると、重力により合計70kg分の力で地面を押すことになります。しかし、重りから手を放して落下させてしまえば、足が地面を押す力は、60kg分だけになります。重りが重力で落下しないように「支えている」から、その重さ分の力が地面にかかる訳で、支えるのを止めてしまえば、その分地面を押す力が弱くなるということです。 これと同じで、関節を固定しないで、体を支えず落下させていれば、その間は、落下している分の体重は、地面にかからなくなります。逆に関節を完全に固定し、体が落下しないようにすると、地面に足が着いた瞬間から全体重がかかり、足をスムーズに引きつけられなくなってしまいます。 また、関節をリラックスさせておいても、途中でそれ以上曲がらなくなるポイントがあり、そこまで来ると体重が地面に完全に乗ってしまうことになりますので、それまでに足を引き寄せる必要があります。 なお、絶対にカカトを地面に着けないようにというアドバイスを聞くことがありますが、そういう意識を持つと、足首を固定することにつながってしまうので、そのような意識は持たないようにしてください。カカトが一瞬地面に着くことがあっても特に問題はありません。 「右足を引きつける動き」を起こすためのポイントの2つ目は、上半身を右方向に傾けている事です。ジャンプ前に前傾しておいて、体をターンさせると、それだけで右に体が傾いた状態ができます。 体を傾けておくことは、足を引きつけるのに必要なだけでなく、それ自体にもより強く左方向に地面を蹴ることを可能にし、動き出しを速くする効果があります。 陸上競技の短距離走の選手も、スタート後すぐに体を垂直に立ててしまうのではなく、前傾状態を長めに取ることで、素早い加速を行っています。 これら2つのポイントを押さえられていれば、後は地面を強く蹴ろうとするだけで右足を引きつける動きが自然と起きるはずです。 なお、右足がどこまで引きつけられるかは、様々な要素によって変わってくると考えられます。毎回、決まった位置まで引きつけようとする必要はありません。 足を引きつける動きが出来ているかどうかは自分では分かりにくいので、動画を取って確認してみることをオススメします。

スプリットステップを行うタイミング

スプリットステップを始めるタイミングは、大雑把に言えば、相手がボールを打つ瞬間の少し前になります。 タイミングが早すぎると、体重が完全に地面にかかり、足を寄せる動きが起きなくなってしまい、遅すぎると、地面を蹴り始めるまでに時間がかかってしまうので、どちらも動きだしが遅くなる原因となります。 ただ、練習していくうちに、適切なタイミングは自然と身についていくはずですので、速く動き出そうという意識さえ持つようにすれば、細かいタイミングについて深く考える必要はありません。

前の記事 次の記事

 

📎📎📎📎📎📎📎📎📎📎