映画【ラスト・タイクーン】あらすじと観た感想。大御所俳優2人の深夜のピンポン
映画【ラスト・タイクーン】あらすじと観た感想。大御所俳優2人の深夜のピンポン

映画【ラスト・タイクーン】あらすじと観た感想。大御所俳優2人の深夜のピンポン

1976年/アメリカ/監督:エリア・カザン/出演:ロバート・デ・ニーロ、ジャック・ニコルソン、トニー・カーティス、ロバート・ミッチャム、レイ・ミランド、イングリッド・ボウルティング、テレサ・ラッセル、アンジェリカ・ヒューストン、ジョン・キャラダイン、ダナ・アンドリュース、ピーター・ストラウス

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

©The Last Tycoon/ラスト・タイクーンより引用

【グランド・ホテル】、【戦艦バウンティ号の叛乱】、【チップス先生さようなら(※遺作)】などを手掛けたハリウッド初期の敏腕映画プロデューサー、アーヴィング・タルバーグをモデルにした映画。

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37歳でその短い生涯を閉じたタルバーグを、若きロバート・デ・ニーロが演じています(めっちゃ細い!)。他のキャストも超豪華。そしてエリア・カザン監督の遺作でもあります。

 

「最後の大物」を意味するタイトルを冠した映画、【ラスト・タイクーン】です。

 

ジョーカーか【シャイニング】か?ジャック・ニコルソン出演映画ランキング もくじ
  • 1. 映画【ラスト・タイクーン】のあらすじザックリ
  • 2. 仏像に乗って流されてきた女に恋する“タイクーン”
    • 2-1. “タイクーン”を取り巻く豪華キャスト
  • 3. 映画【ラスト・タイクーン】の感想一言

映画【ラスト・タイクーン】のあらすじザックリ

世界に名を覇すハリウッドの大手映画会社インターナショナル・ワールドの役員試写室。ラッシュ・フィルムをまわし、鋭い批評と指示を与えているのは、前代未聞の若さで製作部長に抜擢されたモンロー・スター。彼はビジネスマンとしても、芸術的センスという意味からでも、すぐれた人間だった。

仏像に乗って流されてきた女に恋する“タイクーン”

1920~1930年代、ハリウッドで絶対的な力を持っていた敏腕プロデューサー、モンロー・スター(ロバート・デ・ニーロ)。

妻を亡くして独り身のモンローは、撮影スタジオで地震が起こった時に大道具の仏像に乗って流されてきた女性に恋をしてしまいます。

©The Last Tycoon/ラスト・タイクーンより引用

持てるコネを総動員して調べたあげた女性の名前は「キャスリーン」(イングリッド・ボウルティング)。

物語は“ラスト・タイクーン”モンローのプロデューサーとしての活躍よりも、キャスリーンとの恋愛模様に重点を置いて描かれます。比重は3:7ってところでしょうか。これ、逆にした方が良かったような気はします。プロデューサー業の方を7割、キャスリーンとの恋を3割。

©The Last Tycoon/ラスト・タイクーンより引用

モンローの熱烈アプローチの甲斐あって2人は愛し合うようになるんですけど、実はキャスリーンはもうすぐ別の相手と結婚することが決まっています

だからキャスリーンも最初は一応、モンローに誘われても頑なに断るんですけどね?

モンローの押しに負けて彼を愛し始めてしまってからはもうグッズグズ。自分から会いたいって電話してみたり手紙よこしてみたり、かと思えば「今日の午後私は結婚します」という内容の電報を送りつけただけで勝手にTHE ENDにしてみたり。酷い女ですよ実際。

 

でもモンローもモンローなんです。

モンローがどうしてこれほどまでにキャスリーンを愛してしまったのかと言うと、「死んだ妻に似てるから」

軽率な代償行動ですよね。しかもこの事実を本人に言ってしまう。「“君だから”好きになったんだ」とは言わない。

朱縫shuhou………は?

この2人のイラつく恋愛模様をみせつけられるくらいなら彼らを取り巻く豪華キャストにワーキャー言ってる方がよっぽど良い。

“タイクーン”を取り巻く豪華キャスト

モンローが勤める映画会社の社長ブラディーには【狩人の夜】、【恐怖の岬】のロバート・ミッチャム。胸板厚っ。

そのブラディーの弁護士フライシャッカーは【失われた週末】、【ダイヤルMを廻せ!】のレイ・ミランド。レイ・ミランドって晩年毒気が抜けてるよね。

気難しい大御所女優ディディは【突然炎のごとく】のジャンヌ・モロー。地で行ってる感が凄い。

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演技のみならず妻との夫婦生活までモンローに相談する大御所俳優ロドリゲスは【お熱いのがお好き】のトニー・カーティス。一瞬だけ映り込む「往年のトニー・カーティス」は、確かにロドリゲス自身が惚れ惚れするほどカッコいい。

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わがまま女優ディディを扱い切れなくて降板させられる気の毒な監督レッドは【我らの生涯の最良の年】のダナ・アンドリュース。

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キャスリーンと一緒に大仏の頭に乗って流れてくるのはジョン・ヒューストンの愛娘、アンジェリカ・ヒューストン。【アダムス・ファミリー】のモーティシアです。

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モンローにダメ出しされて自分を見失う脚本家ボックスリーは「ハロウィンシリーズ」、【大脱走】のドナルド・プレザンス。

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ハリウッドの映画スタジオ見学ツアーのツアーガイドは【駅馬車】、【怒りの葡萄】のジョン・キャラダイン。

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ここまででもすでにドエライ顔ぶれだというのに、最後の最後に究極の大物が出てくるんで泡食いますよ。

映画作家組合の共産党員ブリンマーはなんと、オスカー12回ノミネートの化け物、ジャック・ニコルソンです。

©The Last Tycoon/ラスト・タイクーンより引用朱縫shuhouちょっとしか出番ないのにかっこいい~!

※私はジャック・ニコルソンの熱烈ファンです。

笑いを禁じ得ない深夜のピンポン

【ラスト・タイクーン】の一番の見どころは、このブリンマーとモンローの会談及び深夜のピンポンの場面だと思います。

キャスリーンにフラれて自暴自棄になったモンローが、飲めない酒を浴びて泥酔状態でブリンマーと卓球対決するんです。審判にはブラディーの娘セシリア(テレサ・ラッセル)。

©The Last Tycoon/ラスト・タイクーンより引用助手えっ?!見どころソコ?!

ええ、ここです。

そうは言いますけどあなた、ロバート・デ・ニーロとジャック・ニコルソンの共演って観たことあります?

全作完璧に調べたわけじゃありませんけど恐らくこの2人の共演って【ラスト・タイクーン】だけですよ。

 

このツーショットだけでもレアすぎてドキドキしちゃう。

©The Last Tycoon/ラスト・タイクーンより引用

そこへ持ってきてこの2人が深夜に卓球対決してるんですよ?!

絵面(えづら)が無茶苦茶シュールで笑っちゃうからホントに。

映画【ラスト・タイクーン】の感想一言

朱縫shuhou

豪華キャストを除いて【ラスト・タイクーン】で忘れられないのは、「大仏の頭」と「ピンポン」と「モンローの一人芝居」と「モンローが真っ暗なスタジオに消えていくラスト」くらいでしょうか。

これがまさかエリア・カザン監督の遺作とは…何しろモンローとキャスリーンの恋愛ドラマが下らないので、残念な気持ちは拭えません。

 

ジョーカーか【シャイニング】か?ジャック・ニコルソン出演映画ランキング

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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朱縫shuhou 天衣無縫に映画をつづっている人

「天衣無縫」と「温故知新」を信条として、主に古い洋画を好む映画好き。様々な映画を観たいのにホラーだけは怖くて観られない可哀相な初老。

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